【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ15)

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#7【陽月御白】ページ15

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家から出て少し。葵の声が度々聞こえる。待ってと言っているようだが止まる気は無い。だって、葵の迷惑になるから。

「(急がなきゃ)」

速度をまたあげると学校へ行った。

「おはようございます。」

一応挨拶をして教室に入る。僕の声なんて小さすぎて誰にも聞こえないが。

今日は5時間授業。だから早く帰れる。嬉しいな。

「ねぇねぇ。また暗白優勝候補らしいよ。」
「すごいね！暗白ってどんな人なんだろ？」
「顔も出してないし声もほとんどないから特定できないでしょ。」
「えぇー…でもさ！」

そんな会話が聞こえてくる。僕が暗白だ。でも、それを行ったところでなんの意味もない。だって信じてくれないだろうし。葵が珍しいタイプだっただけ。

「(あ、葵…)」

場所的に…体育館の裏…？
どこに行くんだろう？そう思って付いて行こうとした。でも出来なかった。

「お前、あの蒼氷の兄なんだろ？ちょっと来いよ！」

いかにも不良という見た目をした人に声をかけられ、半ば無理やり、空き教室に連れていかれた。