【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ12)

今日:1 hit、昨日:51 hit、合計:6,428 hit

#6【陽月葵】ページ12

・

『ん…ふわぁ～あ…』

カーテンの隙間から差し込む光に、俺は目を覚ました。

…1日経ったら痛みは引いていた。

『流石に今日も痛みが続いていたら可笑しいよな…そんな強くねぇ蹴りなのによ…』

俺はベッドから降り、高校の為制服に着替える。

首元まできっちりボタンを止めるのは好きじゃない。

1つ外して、ブレザーは絶対にボタンを止めない。

『…暑苦しいもんな』

そう呟き、鏡の前に立つ。

寝癖は無い。

『よし…』

俺は部屋を出て、リビングへ向かった。

『おはよー』

「おはよう、葵。今日も元気ね」

「本当、お前も葵を見習えよ」

そう言って、御白を睨む父さん。

…何かあったのだろうか。

「さぁ、早くご飯食べちゃいなさい」

「『頂きまーす/……頂きます。』」

俺と御白はご飯を食べ始めた。

今日は御白と登校したいな…。

いつもクラスメイトの誰かしらに絡まれるから、御白と一緒に登校しようにも出来ない。

「それじゃあ俺は仕事に行って来る」

父さんはスーツを着こなしていて、鞄を持っていた。

『行ってらー』

「行ってらっしゃい、お父さん」

「あぁ、行って来る」

…御白は言わなかった。

言わなかったにも関わらず、父さんは何も言わずに家を出て行った。

それから食べ終わり、俺は歯磨きしていた。

「行ってくる。」

「…行ってらっしゃい」

『あっ、ちょ…』

御白が先に行ってしまう…俺は歯磨きし終わり、鞄を持つ。

『俺も行って来ます!』

「えぇ、行ってらっしゃい」

御白に挨拶する時よりも、声が高い母さん。

…挨拶でも差別してる親に、俺は腹が立った。

急いで家を出て、先を歩く御白を追いかけた。

・