【オリジナル】重なる二人に運命を委ねてⅡ【派生/合作】 (ページ5)

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Episode24「デート中」【沙川亮太】ページ5

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『っ!?』

俺は何かに何処かへ引き摺られる感覚がした。

兄貴は俺の背後を見て、顔を顰めていた。

「(何だ、コイツ…マジで女の霊居たのか…)」

『(どうしたら良いんだ!?)』

その時、ベスティアさんが俺の背後に居る奴を引き剥がし

「悪いね沙川くん、ちょっと手荒な真似をするヨ…オイ受け取れ覚っ!」

と、ベスティアさんが俺を先生の方へ投げた。

「ハーイ獲ったどー。君も雑魚処理頑張れー」

米俵の担ぎ方で俺を担ぐ三津語先生。

俺は何が起きているのか分からず、混乱していた。

兄貴やフランシィ達に見えている物は、俺には見えていないから。

チラッと兄貴や佐々木の顔を見ると、同じく驚いていた。

佐々木なんて目を見開いている。

「はぁ…君さぁ、何処からどう見てもデート中の男にアタック仕掛けるのは間違ってると思うヨ。しかも物理で強制的に振り向かせようとするのは紳士にはナンセンスに見えるネ」

くすくすとベスティアさんが微笑した。

『(デート中…うわ、顔あっつ…)』

こんな状況にも関わらず、俺の顔は熱かった。

「なあ覚、今回の件痴漢で通報って許されるかな?」

「まあ思い切り色んなとこ触ってたし良いんじゃない?ついでに殺人未遂も行けそうだよねぇ」

三津語先生はそう答え、ヘルディナが警備を呼んで、何かを連れ去って行った。

「ね、人狼くん強いでしょ?」

と、俺を降ろして、三津語先生は笑った。

パレードが始まり、通りは大量の人で溢れ返る。

『(凄いな…)』

兄貴や佐々木もパレードに見惚れていて、感想を呟いていた。

「沙川さん、パレードではぐれないように手を繋いでおきましょう」

『…誘いに乗って良かった』

俺はフランシィと手を繋いで、そう呟いた。

…良い思い出が出来た。

『(佐々木と霊の件を抜いて、だな)』

俺は心の中で苦笑した。

「(マジでくっ付けこの馬鹿弟)」

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