【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ7)

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Episode3「何故」【月城蒼飛】ページ7

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俺はあの日から、綾萠先輩と話す様になった。

…正確には、“話しかけに行く様になった”。

綾萠先輩と話していると楽しくて、つい時間を忘れてしまう。

『(今日も話しかけに行こーっと)』

休み時間、廊下を歩いている綾萠先輩を見つけ、話しかけに行った。

『綾萠せーんぱい!』

「!!」

ビクッと身体を跳ねらせ、此方を振り向かずにスタスタと歩いて行ってしまった。

『…え?』

置いてかれた俺は、そこに突っ立っていた。

「あ、蒼飛君。そんな所でどうしたの?」

クラスメイトの女子に話しかけられ、俺は振り向いた。

『あー、いや…何でも無いよ。大丈夫』

「?そうなの?」

俺は女子に“大丈夫”と言って、教室に入った。

…何で綾萠先輩は、俺を避ける様になったのだろう。

『(…俺が、何か綾萠先輩に悪い事を…?)』

机に突っ伏して思い返すも、その様な事は思い出せない。

『(……避けられたくないな)』

折角仲良くなったのに、折角話す様になったのに、避けられたら悲しくなる。

…“鋼メンタルの持ち主”と言われている俺でも悲しくなる様な出来事だった。

『(何で、悲しいんだろ…他にも、理由がある…よね?)』

仲良くなった・話す様になった。

それ以外にも、俺には理由があると思った。

『(…俺…もしかして…?)』

…でも、流石に無いよな。

俺が…綾萠先輩に好意を持ってるなんて。

良く分からない感情に、俺は頭を悩ませられた。

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