【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ6)

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Episode2.5「後日譚」【望月綾萠】ページ6

彼との出会いを果たした後、ぼくはとある人に会っていた。

というかまぁ、ぼくが迷子になったのも全部こいつの所為なんですが...という意味も込め、目の前にいるとある人を睨む

「...」

あ、いま目逸らしたなおい

ふいっと目線をそらしたこの人は氷室彼方(ひむろかなた)。訳あって同居しているn歳年上の男性だ。
ちなみにぼくが唯一緊張せずに話せる人とも言える。

「まだ説明せずに連れてきたこと怒ってんの？」
『当たり前ですよね？？？？』
「ごめんて」

今日からここ、東雲学園に転校したぼく。
だがこの教師失格から何の説明も受けていなかったぼくは早速迷子になり更には後輩に助けてもらうという大失態を犯した。

『...ったく...あの場で月城くんが助けてくれていなかったらどうなってたことやら...』
「月城...？あぁ、蒼飛か」

そういえば、そんな名前だったような気がする。

どんな人なのかと彼方さんに聞けば、ニヤニヤした顔で、

「ふーん、珍しいじゃん。綾萠が僕以外に興味持つなんてさ」
と言ってきた

『やめろ誤解を生む発言をするな変態教師』
「お前の方がしてんだろ今！！！変態じゃないわ！！！！！」

生徒に手を出している時点で変態では...？？という疑問を飲み込み、ぼくは再び考える。

確かに、なぜぼくは彼に興味を持ったのだろう。
今迄殆ど外に出ず、引きこもってばかりいたぼく。
....久しぶりに、人の体温に触れたせいだろうか。

彼と繋いだ手を見る。もうすでにぬくもりは消えていて、...それが無性に寂しくて、

また会いたい。そう思っている自分がいることに気付き、驚く。

....えぇ？まさか、いや...

「...一目惚れ、とか...」

いやいやいやないないない、と、頭の中で全否定。
いくらぼくが惚れやすいからと言って、助けてもらってすぐ好きになる程単純ではない。

まぁ、もう会うことはないだろう
彼もきっと、直ぐにこんな陰キャ極めているぼくのことなんて忘れるさ。

＿＿チクチクとさす胸の痛みに気付かないふりをして、未だギャーギャー騒いでいる彼方さんの頭にチョップを入れた。