【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ37)

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Episode16「呼び出し」【月城蒼飛】ページ37

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数日後の休日。

俺は自身の携帯から着信音がして、電源を点ける。

画面には“優馬先輩”と表示されていた。

『…もしもし、優馬先輩どうしたんですか?まさか部活の話…』

「［おい月城。今日俺と付き合え。話したい事がある］」

『学園じゃダメですか?』

「［ダメ、今直ぐ。前にお前が他の女子とデートしていた場所に来い。今直ぐな!］」

そう言われ、プツッと切れた。

『俺が他の女子とデートしていた場所…?…まさか、夜と出掛けた場所の事?』

ただ出掛けていただけなのに、デートって…。

…デートと取られても、仕方ないのかなぁ。

『…急ぎますか』

俺はいつもの格好で、呼び出し場所へと向かう。

…優馬先輩がそこを知っている、という事は、俺と夜の関係を知られたという事。

別に良いっちゃ良いけど、何で優馬先輩?

そんな疑問を抱きながら早歩きで向かい、優馬先輩の姿を見つけダッシュで行く。

『…優馬先輩、話って』

「月城」

『は、はい』

俺は優馬先輩に両肩を掴まれた。

意外に痛い。

「あの時、お前と一緒に居た美人は誰だ」

『は、はぁ?』

「見たんだぞ俺」

『…何、ストーカーですか?』

「ストーカーじゃない!誰が男のストーカー等するか!」

優馬先輩は良くイジられている。

だから俺も少しイジってみたかった、ただの興味。

「真剣に答えろよ、じゃないと今日絶対に帰さない」

『…分かりました。なので中に入りましょうよ。外だと寒いじゃないですか』

「そう…だな。うん、入るか」

優馬先輩は俺の腕を掴み、中に入る。

何で離してくれないのやら。

俺等はフードコートの端の席に座り、話を再開させた。

「…で、あの美人は誰だ?」

『俺の幼馴染です。紅雷夜、っていいます』

「幼馴染!?お前ずるいよなぁホントっ…この女誑し」

『え』

それだけで女誑し扱いされるとは…優馬先輩頭可笑しいんじゃないか。

…まぁ良いや。

「…その、紅雷さんとどんな関係だ?」

『ただの幼馴染です』

「“ただの”?お前、紅雷さんに頬にキスされてたんだろ。それで“ただの”幼馴染か?」

そこも見られていたのか。

…やっぱストーカーじゃ?

「折角綾萠を譲ったんだからさぁ…」

『…綾萠先輩、好きだったんですね』

「好きだったよ。…けど、アイツはお前が好きらしい。諦めるしかないだろ。…けどな?綾萠を幸せにしないなら、俺は絶対に許さない」

『…分かりました。絶対に幸せにしてみせます』

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