【オリジナル】ある神様が、十個の力を取り戻すまで (ページ2)

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『…』

無心で空を見上げる。

鳥達が優雅に飛び回り、飛行機が通り、雲が移動している。

『今日も収穫無しか…』

毎日の様に力を探し回るが、一向に見つからない。

『(一体何処にあるんだろうか…)』

重い足取りで帰路を辿る。

支配する為の力が無いと、思う存分に能力を発揮出来ない。

一刻も早く力を取り戻したくても、情報は皆無だ。

『ただいま』

誰も居ない自宅に上がる。

俺が高校1の時から、一人暮らしになった。

両親はある出来事で、帰らぬ人になった。

『今日も支配神についての勉強をするかな』

机の棚から教科書や資料集を取り出す。

“支配神”としての威厳を持つ為、勉強は怠らない。

その位やらないと、支配神失格と思ってる。

『(誰か近くに居ないと、寂しく感じるな…)』

俺には友達が居ない。

話が合わないとか、理由があって作れない。

友達を作ったとしても、話す暇等無い。

『知識を増やせたら、夕飯を作ろう』

そう決めて、一生懸命取り組んだ。

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