【オリジナル】復讐に燃える殺し屋の少女Ⅱ (ページ19)

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19話ページ19

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廃工場に着くと、そこには依頼主らしき男性と、ターゲットらしき男がいた。

私は気付かれないよう拳銃を構えながら、足音を消して近付く。

「…お前、ここに誰かを呼んだな？警察か？それともただの助っ人か？」

一瞬でバレた、殺気を放ってしまっていただろうか。

「だっ誰も呼んでません…！」

「じゃあ…俺の背後にいるのは誰だ、天野の娘か？」

私は背中から心臓に狙いを定め、銃口を押しつけた。

『…貴方はここから早く去ってください、あとは私がこいつを処理します』

「いーや、俺がここから逃さない。お嬢ちゃんは俺と戦いながら、その男を守ってみせろ！」

急に振り向き、持っていたナイフを横にスライドしてきた。

間一髪で避けることに成功し、依頼主の元に近寄って拳銃をターゲットに向ける。

戦いながら守ることは高難易度だ、隙を見つけて逃すしかない、じゃないと依頼主が殺される。

近距離戦に備え、懐からバヨネットを取り出す。

「お、二刀流じゃん。流石だね殺し屋、冷徹姫」

『…バレていたなら隠す気は無い。…私の大事な家族を殺した貴様を、必ず殺してやる』

私は地面を蹴り飛ばして近付き、ナイフをバヨネットで防ぐ。

ターゲットはナイフしか扱っていないが、恐らく他の武器も持っているはず。

拳銃でナイフを持つ手を撃ち抜き、バヨネットで心臓を貫こうとした瞬間…

「判断が遅かったな」

私の腹に、ナイフが突き刺さっていた。

それは先程撃ち抜いた手に握られていたナイフではなく、別のナイフだった。

途端に激痛が走り、腹から血が流れ出てくる。

「はは、殺し屋だろうと所詮子供だし、俺に勝てる訳が無いんだよ」

よろめきながらナイフを抜き、激痛を我慢して、ナイフを素早くターゲットに向かって投げた。

いとも簡単に弾かれ、私は力が抜けた。

『(でもまだ、こんなとこでくたばってられるかっての…！！)』

頑張って立ち上がり、地面を蹴り飛ばして、次々と投げてくるナイフを避けながら近付いていく。

また刺されたっていい、どんな攻撃をされてもいい、私は拳銃を構えて…ターゲットの攻撃範囲内以上に潜って

『さようなら、哀れな人間さん』

と、拳銃で心臓に銃口を突きつけて、引き金を引いた。

銃弾が心臓を貫き、即死だと思われた。

だが誤算だった、倒れる直前ターゲットは、再度私に向かってナイフを投げ、私の腕を深くかすらせた。

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