【オリジナル】石化の魔眼を持つ少年Ⅰ (ページ14)

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14話ページ14

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「＿＿それで、これはここで＿＿」

通常通り、聞いても面白くなどない授業が始まった。

こんなのを聞いてよく皆は真剣になれるよなと思ってしまう。

『(…瀬戸葵…か…)』

僕は授業を聞いてるフリをして、葵のことを考えていた。

なぜ僕にあんなに構うのか、「幼馴染」というのもあるだろう、だが他の理由もあるんじゃないかと最近思ってきていたのだ。

そう思った理由は分からない、ただそう思ってしまった。

『(…葵に好きな人っているのかな)』

なんて考えも出てきてしまい、僕はペン回しをする手を止めた。

『(…嫌。…そんなこと考えたくない)』

「幼馴染だから」かは分からないが、ふとそう思ってしまった。

僕は葵が好きな訳じゃない、そして葵も僕のことを好きな訳じゃない。

なのに幼馴染という理由で、束縛や嫉妬を微かにしてしまうのは異常だろうか。

束縛や嫉妬をするなと言われても、どうしても「葵が誰かと付き合うのは嫌」と思ってしまう。

『(…なんで……？)』

いくらそのことを考えても答えは出ない。

葵に聞いてみるのもあり…いや、無しだ、本人に聞くのはダメだ。

だからといって誰かに聞くにしても、聞く相手がいない、話し相手は葵しかいない。

『……』

僕はもやもやとさせながらペン回しを再開させた。

「(…琴って、ほんといい人だよね。……琴に好きな人っているのかな…？)」

そう、彼と同じ思考を巡らす女子が一人。

「(…嫌だな、私以外と付き合う姿なんて。見たくないし考えたくない)」

どうやら、彼らは同じ思考、思いをしているらしい。

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