姉愛［18］｡爆豪勝己｡ ページ18
｢何してるの君達｣
明らかな不審者がいると思って来てみたら。
襲われそうになってるんじゃないよ全く。
警戒心が薄いんじゃないのかと、固まるおチビ2人を見やりながら思った。嬉しそうな顔にすり代わり私に向かって走ってくる涼何とか。
｢Aちゃ｣
｢Aさん!!｣
ギュウっ。
涼何とかを足蹴にしてもう1人のおチビが抱き着いてきた。零さぬよう抱き留めてやる。
｢っ会いたかった…！」
｢先週会ったばかりじゃないか｣
｢でも寂しかったんだ！｣
もふもふの爆発ヘアーを控え目に撫でる。
目を細め私の手に頬ずりする彼。
相変わらず猫みたいな反応だ。
｢Aちゃん？ そそその子と知り合いなの？｣
｢そーだ！ 俺とAさんはめちゃくちゃ仲がいいんだぞ！ 将来結婚する約束をするくらいにな！」
そんな約束をした覚えは無いが。
｢えぇぇAちゃんって年下が好みなの！？
じゃ、じゃあ涼ちゃんはタイプじゃない！？」
何をあらぬ誤解をしてるのさ。
大体タイプとか男とか興味無いし。
｢分かったらどっか行けもぶ野郎！｣
｢なっ涼ちゃんよりチビの癖に！｣
｢あぁ!!? 殺すぞテメェ!!」
3歳が殺すって言っちゃ駄目だろ。
｢2人して喚かないでくれる？｣
右下の不審者をごみのように見下す。
私に殴られた腹を抑え、青い顔で穢い呻き声を漏らしているその男。乱暴に襟を掴み交番への道を歩いた。
｢もう行っちゃうのか！？｣
思わず立ち止まる。
｢…今度家に遊びに行くから｣
｢ほんと！？ やったー!!｣
飛び跳ねる彼。
もういいかな。
区切りをつけまた歩み出した。
｢待ってAちゃん！｣
…………何だっけ。
｢何。涼なんとか｣
｢風磨涼羽だよ！｣
かざまりょうはね。
うん。多分覚えた。
｢あの、助けてくれてありがとうっ！｣
───！ ふぅん。
｢どう致しまして。涼羽」
｢っAちゃん………！｣
何故か嬉しそうな顔をする涼羽。
｢糞以下の癖にAさんに
名前で呼ばれやがってテメェ！｣
｢はぁ！？ クソ以下じゃないし大体君は誰なのさ！ 随分Aちゃんと仲良さげだけど！」
｢お前なんかに言うかばぁか!!!｣
そんな声を聞きながら、男を引きずった。
最後に｢俺は爆豪勝己だ！ 次チビって言ったら殺す!!｣と叫ぶ、物騒な自己紹介を背に貼って。
｢宜しく勝己君！｣
｢気安く呼ぶんじゃねぇ!!｣
｢僕はどうしたら!!?｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1431人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よる。 | 作成日時：2016年9月21日 16時
