姉愛［263］｡如何宛名｡ ページ13
グラントリノside
つい先程、雄英から連絡が入った。
協力して欲しいと言う要望で、俺はもう雄英とは関係が無いと断ったがその内容を聞いて承諾せざるをえなくなった。A組の生徒一人が敵に攫われたと聞かされたら。
共に戦うしかあるまい。
｢ただいまー｣
グローブに通しかけた手が止まる。
玄関までトテトテと出向いた。
｢おかえり騰亜｣
｢グラントリノただいまぁ。あれ？ 何で戦う時の服着とんの？ お仕事行くん？｣
｢あぁいや、気にするな｣
下手な誤魔化しをすると｢えぇ…気になるわぁ｣と眉を下げられた。
やっぱり、どこからどう見ても普通の高校生だ。
これがスイッチ入ると俺とか言ったり舌打ちかましたりするんだよな。一昨日俺が会話した二弦とは何処も彼処も異なってやがる。
……いや、本来は同じなのか？
｢グ、グラントリノ？ どうしたん…？｣
｢ん？ いいや｣
｢あっそうや聞いて、今日な、あのな｣
制服の胸ポケットから封筒を取り出した。
｢何だそりゃ？ ラブレターか？｣
｢ちちち違うわそんなわけないやん…！？｣
真っ赤になって怒る騰亜。
乙女かお前はと突っ込みたくなった。
｢取り敢えず見せてみろ｣
｢う、うん。帰り道で会ったお兄さんに貰ったんやけど…｣
｢何だって！？ 知らない奴か!!?｣
｢ひっ、う、うん……でも何か｣
｢何かなんだ！？｣
｢な…つかしいような気がして…｣
弱々しく答えた騰亜に呆れる。
懐かしいと感じたからと言って知らない人間から物を受け取るのは断じて許せない。
お前は何歳児だ全く…。
｢そ、その人優しそうやったし…｣
｢だからって手紙なんか受け取るんじゃねぇ｣
涙目になる騰亜をほっぽり、封を開けた。
まぁ自分で読む前に俺に見せるところはいいんだが。文に目を落とした。
｢…!!?｣
俺は目を疑った。
｢グラントリノ？｣
｢何で…………｣
｢うぇっどうしたんグラントリノ！？ 変なこと書いとった！？ 殺害予告！？｣
｢違う…こりゃぁ、何でこの宛名…｣
騰亜に渡したのなら。
巳沸騰亜へ。と書くはず。
だと言うのにこの手紙は、違った。
｢成瀬二弦様…｣
宛名は騰亜の裏の人格。
二弦の、名前だった。
｢騰亜、お前にこれ渡した奴どんな顔だった｣
｢へっ？ どんな顔って…んと、茶髪で右目が隠れてて背がすっごい高くて…かっこよかったよ？｣
｢………｣
西宮颯輔…。
｢いや｣
二乃宮颯輔か。
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みるくてぃ(プロフ) - 電車で完結まで見たのですが、涙が止まりませんでした。本当に大好きな作品です！また読み返そうと思います！ (2021年6月29日 12時) (
レス) id: 850a94406b (このIDを非表示/違反報告)
夏李 - とても面白かったです！でも爆豪のヒーロー名は爆心地かと、 (2019年5月10日 18時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわわたあめ♪(プロフ) - 涙腺崩壊…ほんとにやばい、面白すぎ！完結おめでとうございます！ (2018年7月23日 17時) (レス) id: 770379ee24 (このIDを非表示/違反報告)
Sena - 完結おめでとうございます！感動しましたー！姉弟愛が凄くよかったです。 (2018年5月23日 15時) (レス) id: dfb791a807 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2018年5月20日 16時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年10月20日 19時
