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Aside


「最近どうなの?」

「どう、って?」

「あの子犬くんと。」

私が二階堂くんのことをペットだと言い張ってたら、そう呼ぶようになった彩。

間違ってはないけど、、

「別に、どうもないよ。普通。」

「あんたのその状況自体、普通じゃないから。」

「たしかに。」

「なに、どんな状況?」

「あ、いや、、」

突然の岡本さんの登場で、私より焦ってる彩に?が浮かぶ。

「え、気になるじゃん。教えて?」

「岡本さん、あざといですよ。」

最近の私は岡本さんに免疫がついたみたいで、こうやって交わせるようになってきた。

「だってこうでもしないと教えてくれないじゃん。」

「そんなことしても教えません!」

分かってやってたのか。この人。

「教えませんってことはほんとに何か隠してるんだ。」

「あっ、、」

「お、岡本さん!私が言いますから!」

「ちょ、彩!」

「まぁいいじゃん、悪いことじゃないんだし!変なことは言わないからさ!」

「いや、ダメっ....

私の返事を聞かずに岡本さんを連れ出した彩。

ちょ、なんでよ!!?

「はぁ、、」

知られるのも嫌だけど、なんか恥ずかしい。

私たちの関係を、なんて説明するんだろう。




スッキリした表情の彩と、少し複雑そうな顔の岡本さんが帰ってきたときは不安だったけど、

それから岡本さんがそのことに触れることはなかった。






その週の金曜日。

「今日ご飯行かない?」

岡本さんからのお誘いは初めてで、ちょっとびっくりした。

だけど、断る理由もないし、嫌なわけじゃないから、もちろんOKした。

二階堂くんに連絡しとこう。

「よかった、店予約してあるから、今日は頼まれてもちゃんと断るんだよ?」

、、、

私の周りには頭を撫でる人種が多すぎる気がする。

世の中ではこれが普通なのかな。

私が遅れてるんだろうか。

だけど、もしかしたら私が気を使わず断れるようにしてくれたのかも、なんて自惚れてる私も私か。





「ここ、ですか。」

岡本さんがおしゃれで、大人な男性なことは十分分かってる。

分かってるけど。

「こういうとこダメだった?」

「いや、そんなことはないです!けど、なんか緊張する、、」

「うん、俺も緊張してる。」

笑いながらそう言った岡本さんを疑問に思ったけど、その笑顔がかわいくて、なんだか少し気が抜けた。

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作者名:ちーず | 作成日時:2019年11月21日 21時

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