繋がった声 ページ8
Aside
昨日3人に話を聞いてもらって、電話しようと決意したけど、
いざ仕事が終わって帰路につくと、溜息が止まらない。
あ「はぁ、、」
何を言えばいいんだっけ。
何で電話したの?あのとき私のこと見た?
違う、そんなことが聞きたいんじゃない。
あ「あぁ、もう分かんない!!」
あ「よし!」
彼の連絡先を探す手が微妙に震えてる。
ていうか、番号残してる時点で全然吹っ切れてないじゃん私。
prrr...
『お掛けになった電話番号は..』
あ「、、あれ。」
少し拍子抜けしたけど、ちょっと安心した。
またあとで掛け直....
prrrr..
あ「うわ!あっ!」
急に震え出した携帯が手から滑り落ちた。
画面に表示された名前に、また落としそうになる。
あ「、、もしもし。」
自分でもびっくりするほど小さく震えた声で、聞こえたかなって不安になったけど、すぐに彼の声が返ってきた。
2『もしもし!ごめん、今撮影終わって!」
声、でか、、
でも、こんなに焦ってる彼の声を初めて聞いたかもしれない。
、、かわいい。
2『あれ?もしもし?聞こえてる?』
彼が焦りすぎてて逆に落ち着いてきた。
あ「もしもし。お久しぶりです二階堂くん。」
彼の名前を口にした瞬間、ぶわっと込み上げるものがあって、目に力を入れる。
電話でよかった。
2『あ、うん、久しぶり。あの、さ、、』
あ「?」
2『、、今、すげぇ会いたい。』
あ「っ/ / /」
な、なに、それ、、
二階堂くんから、そんなこと、、
2『、、無視?』
彼の声で、手放しそうになった意識をなんとか電話に向ける。
あ「あ、いや、えっと、、私も。」
2『良かった。今日、行っていい?』
あ「はい!」
安心したような二階堂くんの声に、私も嬉しくなってついつい声が大きくなる。
2『じゃあ、またあとで。』
あ「はい、待ってます。」
あ「はぁ〜」
同じ溜息でも、心の中は全然違う。
まだ、良い話か悪い話かも分からないのに。
彼と私、一対一の会話ができた。
もうそれだけで心が満たされて、ぎゅう〜って潰れてしまいそうなくらいドキドキしてる。
早く、会いたい。
昨日まであんなにウジウジしてたのに。
単純すぎる自分が恥ずかしい、、
半年ぶりに二階堂くんが家に来るのに、
落ち着いてなんていられるはずがなく、
掃除機をかけたり、洗い物をしたり、、
騒がしく家中を走り回った。
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作者名:ちーず | 作成日時:2018年3月6日 13時