明日の天気の話をしよう 7th【ars】 (ページ41)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:1,297,093 hit

251.MAKE。ページ41

照れ臭くて、何度も顔を見合わせて笑った。

「目、瞑ってよ」ってお互いがお互いに言った。

幸せだなんて、ありがち過ぎるけど

幸せで幸せで、ちょっと自分でも引いた。

引く程、幸せだ。

好きだった彼を、大好きになる。
きっと、明日は大大好きだ。

ほら、こんなコト考えてる自分にまた引く。

引きつつも、あぁもうホント大好きって想って貴方にしがみ付くんだ。

・

ベッドの中で私を抱き締めて「本当はもっと余韻を楽しみたいんだけど...」って言いながら、彼は部屋の外をちょっと気にしてる。

「クロ、一人ぼっちだね。リビング行ってあげよっか」
「ん...何かごめんな？」
「ううん、私が二宮くんを独り占めしちゃったから返してあげなきゃ」

私もリビング行く為に着替えようと服を探そうと彼に背中を向けたら、後ろから抱き締められた。

「...可愛いコト言うなってば。何なの、Aってそーゆーコトも言えんのかよ」
「え？可愛い...事を言ったつもりは無いんだけど...」
「無自覚かよ。お前、小悪魔かよ」
「小悪魔は自分でしょうが」

はぁ？って言った二宮くんが、私の背中にキスを落とす。

そのキスは、場所を変えて何度も何度も。

その指は、私の色んな部分に触れては離れる。

「クロが待ってるよ...？」
「クロは男子だから、オレの気持ち分かってくれる」

ギュウって抱き着いて離れてくれない。

「ねぇ、リビング行こ？二宮くーん」
「...イキたい」
「それ何かニュアンス違うでしょ？ってゆーかさっきイったでしょ」
「フハハッ！だから、返しが可愛くないんだってば」

大笑いしながら、二宮くんがベッドから出て服を着る。

私も着替えて、一緒に寝室を出ると手を繋がれた。

「家の中で手繋いだの初めてだ...」
「Aのお初、頂きました」

満足そうな彼とリビングに戻ると、拗ねたように部屋の真ん中で丸まって寝てたクロが飛び起きて私達の足元に走り寄って来た。

「クロー、ごめんな？寂しかった？」

二宮くんがクロを抱き上げて、優しい目を向ける。

少し、暑くて「窓、開けても良い？」って訊くと「あれ？まだ火照ってる？」なんてニヤっと笑うから、何も言わずに背中をペチンと叩いて

１人、ベランダに出た。

冷たい風が、頬を撫でる。

「クロがAんトコ行って良いよーって」

二宮くんが、ンフフって笑いながら隣に並ぶ。

「フフッ、嘘つき」
「えー？言ってたけどなぁ？」

彼の足元にはクロがついて来てた。