額に傷を持つ2人~炎のゴブレット<転･結>~《ハリーポッター》 (ページ49)

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ハリー side

A…A……僕のせいだ｡僕を庇ったから…Aまで死んで欲しくない｡嫌だ､やめてよ…いつも一緒って言ったじゃないか

君がいないとどんなに好きな人と過ごしてもロン達やシリウスと過ごしてもきっと色褪せてしまうと思うんだ

ムーディ先生は額の傷を押さえている僕を医務室に連れていくみたいだ｡僕は微かな声でムーディ先生の質問に答えた

ムー｢何があったのだ？｣

ハ｢優勝杯は…移動キーで｡僕らは墓場に連れていかれて＿＿＿ヴォルデモート卿がいて…決闘して｣

ムー｢それでどうしたのだ？｣

ムーディ先生は歩くことも出来ない僕の足に気づいたのか肩をかしてくれた｡僕達は長い長い廊下を歩きながら話した

ハ｢復活したんです｣

ムー｢そうか……さぁハリーここに座って｡もう大丈夫だ＿＿＿これを飲め｣

混乱する頭の中で､微かにドアに鍵がかかる音とコップを手に押し付けられる感覚がした｡僕はコップの中の何かを飲んだ｡先生は僕が飲み干すのを手伝った

まるで喉が焼けるような胡椒味で咳き込んでしまった

ムーディ先生の部屋が……ムーディ先生が段々とはっきりと見えてくるようになった｡ムーディ先生はファッジと同じぐらい青白く見え､僕を見据えていた

遠くのクィディッチ競技場からまだ悲鳴と叫び声が聞こえる｡微妙に草が血塗られてるのも分かった

A､Aの近くにいたい｡1人にしたくない＿

ムー｢死喰い人は戻ってきたのか？｣

ハ｢……はい｡大勢｣

ムーディ先生は長い息を吐いた

ムー｢それであの人は死喰い人をどんな風に扱ったのかね？＿＿＿許したのか？｣

僕はハッとした､この事を今さっきダンブルドアに話すべきだった!このホグワーツに死喰い人がいてAと僕をあそこまでおびき寄せたんだ！と

ムー｢ハリー､私は誰が死喰い人か知ってるぞ｣

起き上がろうとした僕を先生は押し返して、考えが分かったように言った

ハ｢カルカロフ？｣

ムー｢カルカロフは今夜逃げ出した｡腕についた闇の印が焼けるのを感じてな｡＿＿そんな遠くへは逃げられまい｣

ムーディ先生は奇妙な笑い声をあげて言った

ハ｢じゃあ誰ですか｣

ムー｢カルカロフなんかじゃない＿＿＿＿＿＿私がやったんだ､ハリー｣

僕はその言葉が呑み込めなかった

ハ｢まさか？違う｡貴方であるはずがない｣

ムー｢私がやったのだ｣

先生の魔法の目はぐるりと動き扉を見据えた｡それが外に誰も居ないことを確かめているということが分かった