額に傷を持つ2人~炎のゴブレット<転･結>~《ハリーポッター》 (ページ48)

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私は皮がずる剥けてる両手をギュッと握りしめた｡今さっきの事が段々と鮮明になってくる

ポンフリーとシリウスのお陰で一命は取り留めたが闇の魔術のせいで微妙に血が止まらないのは事実だ

ダ｢A大丈夫かの？自分のペースでいいゆっくりと何があったのか教えてくれ｣

私は身体中が痛くなりながらも大きく頷いた

『まず…私とハリーとセドリックは一緒に優勝杯を掴んで……それから､そうだ｡墓所に飛ばされて､優勝杯が移動キーになってて…』

私はズキズキとする額の傷を強く押さえて､あの光景を思い出した

『それからピーターに襲われて…セドリックが死んで､ハリーと一緒にヴォルデモートと決闘をしたんです』

ダ｢決闘じゃと？！｣

私は息がしずらい中､小さく頷いた｡『それから……それから……』ん？待ってハリーはどこへ？

さっきまでいたはずなのに､いや記憶が曖昧で何が起こったか分からない

『ハリーは＿＿どこ！？』

シ｢落ち着くんだ､ハリーは無事に帰ってきた｡確かムーディに連れていかれたはずだ｣

シリウスは私の身体を横抱きして落ち着かせるような調子で言った

ダ｢ムーディじゃと？ここで待たせるよう言ったはずじゃが…｣

私はその言葉にハッとした｡ハリーが危ないかもしれない､優勝杯に導かせた者はきっとここにいるはず､そしてハリーを1人で連れ出したとなるときっと……きっとムーディ先生が怪しい

『シリウス＿＿私の杖は？』

シ｢俺が持ってる｣

『返して』

シリウスは不安そうな目で私の顔を覗き込んだ

『大丈夫…もう無茶はしないから｡お願い』

シ｢はぁ…私もずっとついて行くからな｡無茶はさせないさ｣

シリウスは諦めたかのようにして私の手に杖を渡した｡

『ありがとう､アパレ･ヴェスティジウム(足跡よ､現れよ)』

すると金色の粉のようなものは草の上に降りかかり､ハリーとムーディ先生の足取りがしっかりと分かった

私は立ち上がろうとするとマダム･ポンフリーがいつもの怖い口調で止めてくる

ポン｢ダメです､A｡貴方はまだ出血が止まってないでしょう！｣

『えぇー＿＿ほんの少し歩くだけだよ｡それに出血量だって…減った方じゃないですか』

私が傷口を押さえ悪態をつくとダンブルドアがポンフリーを制止した

ダ｢Aは来る必要があるのじゃ｣

シ｢Aに何かあったら私が責任を取るよ｣

2人に言われて仕方がないと思ったのかシリウスは私を支えて､校長やその他先生達の後に続いた