29時間目 ページ31
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「先生方の仰るように自信をもてる次の手があるから自信に満ちた暗殺者になれる。大して君たちはどうでしょう。
俺らには暗殺があるからそれでいいや、と考えて勉強の目標を低くしている。それは、劣等感の原因から目を背けているだけです。
もし先生がこの教室から逃げ去ったら?もし他の殺し屋が先に先生を殺したら?暗殺という拠り所を失った君たちには、E組の劣等感しか残らない。」
殺せんせーはくるくると高速で回りながら言った。砂埃がたち、強風が吹く。秀華は髪とスカートを抑えて殺せんせーの方をじっと見つめた。
「そんな危うい君たちに、先生からの
第2の刃を持たざる者は、暗殺者を名乗る資格無し!!」
殺せんせーはそう言い放つと、回転を辞めた。砂埃晴れて校庭を見ると、綺麗に手入れされて200mトラックも引かれていた。
「もしも君たちが自信をもてる第2の刃を示せなければ、相手に価する暗殺者はこの教室には居ないとみなし、校舎ごと平にして先生は去ります。」
「第2の刃…いつまでに?」
恐る恐る渚が殺せんせーに尋ねる。そんな渚や生徒全員に向かって、殺せんせーは告げた。
「決まっています。明日です。
明日の中間テスト、クラス全員50位以内を取りなさい。」
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中間テスト。数学の時間。
中間テストは全校生徒が本校舎で受ける決まり。E組の生徒たちは完全アウェイでの戦いとなる。指でコツコツ、咳でゲフンゲフンと露骨に集中を乱しにくる本校舎の教師。
しかし、そんなことは秀華には関係なかった。素早くシャープペンシルを解答用紙の上を滑らせ、次々と現れる難問たちをコテンパンにしていく。コト、と全てを解き終えてシャープペンシルを置いた時点で残り時間はまだ15分も残っていた。見直しをしっかりとしながらテスト終了まで待つ。
にしてもこの問11…と秀華は考え込んだ。
──────────通達されてた範囲と違う…!!
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ざくろ(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!!確かに2番ですね!!!素で間違えてました!!!ご指摘ありがとうございますm(_ _)m (2021年3月16日 6時) (レス) id: d0e69d8f04 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 最近読み始め、すごく楽しく読ませていただいています。ふと気になったのですが、出席番号は2番が正しいのでは?と思いました。まだ読んでる途中なので何か別の理由があって1番にしているのであればすみません。作品楽しく読ませていただいています! (2021年3月16日 4時) (レス) id: 2946381aea (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - プロテインさん» ありがとうございます(*^^*)暗殺教室はとても好きな作品なので更新頑張って行きたいです (2020年10月22日 22時) (レス) id: fa9a4862ad (このIDを非表示/違反報告)
プロテイン - 質が高くて、キャラとの絡ませ方がお上手で、続きがとても気になります( ≧Д≦) (2020年10月22日 19時) (レス) id: 038dc633ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ざくろ x他1人 | 作成日時:2020年10月19日 2時