検索窓
今日:32 hit、昨日:38 hit、合計:456,545 hit

19時間目 ページ21







突然の出来事にクラス全員が驚愕する。とは言っても、カルマは面白そうに笑いながらその光景を見ていた。秀華は「まぁ…。」なんて言いながら口元に手を当てて、少しだけ頬を赤らめる。そんな間にも渚はイリーナに攻められ続け、力なくクタァ…と地面に座り込んだ。



「後で職員室にいらっしゃい。あんたが調べた奴の情報、聞いてみたいわ。」



艶っぽく話すイリーナは驚いている生徒の方に向かってこう続けた。



「その他も!!有力な情報持ってる子は話に来なさい!いいこと、してあげるわよ。女子には男だって貸してあげるし。技術も人脈も全てあるのがプロの仕事よ。ガキは外野で大人しく拝んでなさい。

あと、少しでも私の暗殺の邪魔したら…殺すわよ。」



殺すという言葉の重みに秀華は思わず身震いした。

イリーナ・イェラビッチ。職業、殺し屋。美貌に加え、10ヶ国語を操る対話能力でいかなる国のガードの固い暗殺対象(ターゲット)でも、本人や部下を魅了して容易に近づき、至近距離から容易く殺す。潜入と接近を高度にこなす暗殺者。

彼女は確かに場数も能力も、E組の生徒たちよりも優れた暗殺者であることに違いなかった。しかし、教師という名目で彼女は来ている。E組全員が感じた。この先生は、嫌いだと。




──────────
──────
───




教室でタブレットを操作するイリーナ。生徒たちは席には着いているものの、不満げなオーラを漂わせている。それに耐えかねた前原がついに口を開いた。



「なービッチねえさん、授業してくれよー。」

「そうだよビッチねえさん。」

「ここじゃ一応先生なんだろビッチねえさん。」



前原に続いて数人の生徒がイリーナにブーイングを入れる。カルマが適当に面白そうなところで省略したイリーナのあだ名だが、語呂の良さから浸透してしまった。その呼び名に思わず椅子からずり落ちそうになるイリーナ。



「あ────!!ビッチビッチうるさいわね!!まず正確な発音が違う!!あんたら日本人はBとVの区別もつかないのね!!正しいVの発音を教えたげるわ!!まず歯で下唇を軽く噛む!!ほら!!」



やっと授業をする気になったのか、ととりあえず皆下唇を噛む。まぁ、カルマと秀華はしていないが。



「…そう、そのまま1時間過ごしてれば静かでいいわ。」



あぁ、やっぱり、嫌な予感はしていた。そんなように片手で顔を覆いながら秀華はため息をついた。





20時間目→←18時間目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (164 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
554人がお気に入り
設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業 , 浅野学秀   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ざくろ(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!!確かに2番ですね!!!素で間違えてました!!!ご指摘ありがとうございますm(_ _)m (2021年3月16日 6時) (レス) id: d0e69d8f04 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 最近読み始め、すごく楽しく読ませていただいています。ふと気になったのですが、出席番号は2番が正しいのでは?と思いました。まだ読んでる途中なので何か別の理由があって1番にしているのであればすみません。作品楽しく読ませていただいています! (2021年3月16日 4時) (レス) id: 2946381aea (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - プロテインさん» ありがとうございます(*^^*)暗殺教室はとても好きな作品なので更新頑張って行きたいです (2020年10月22日 22時) (レス) id: fa9a4862ad (このIDを非表示/違反報告)
プロテイン - 質が高くて、キャラとの絡ませ方がお上手で、続きがとても気になります( ≧Д≦) (2020年10月22日 19時) (レス) id: 038dc633ea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ざくろ x他1人 | 作成日時:2020年10月19日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。