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セーラー戦士が21人 ページ21

「一昨日の夜、隕石のような物が落ちたんだ。場所は東京の十番街」



東京の十番街。
そういえば衛からそのような話を聞いた気もするが、精神が消耗しきっていてあまり覚えていないなと、モヤがかかったような記憶を思い起こそうとする。
無駄だったが。



「しかもその隕石、消えたらしいんだ」

「隕石が消えた?落ちた衝撃で分散したのではなく?」

「分散したとしてもその近辺で破片は見つかる筈だし、その落下位置には直径一(メートル)前後の穴が空いていたんだ。詰まり核となる石がある筈なんだけど…当時その場に居た野次馬の誰もがそれを見つける事ができなかったんだ」

「野次馬が集まる前に誰かが持ち去ったのでは?」

(そもそも)、隕石は大気圏に突入すると空気との摩擦で燃え尽きるものが多い。それでも地表に落ちる物は稀だ。そんな物が落ちれば隠すにも不自然になるし、人が集まる程見つかりやすくもなる」



ああ、確かにと納得する。
この地球の環境は銀河系でも希少中の希少で、ほとんどの隕石が地球と衝突して消えていくのを何度も見たことがある。
そう考えれば街中に落下して、クレーターを作るほどの隕石が姿を消すのは非常に不可解だろう。



「そこで異能特務課だ」

「…まさか」

「その真逆さ!A!君に名誉挽回の好機(チャンス)をやろう!」



乱歩さんは私を指さし、そう高らかに言った。
なるほど、この為の隕石の話だったのか。
こうして私は、3度目の十番街の捜査の余地を与えられた。



「乱歩さんが隕石の話なんて珍しいと思ったら…」

「ふふん、この程度も見抜けないようじゃまだまだ僕の足元にも及ばないね」

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作者名:くゎじゅ | 作成日時:2021年1月28日 21時

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