僕らのお姫様2 (ページ14)

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45.策士② ページ14

side💚

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「A〜！！！！」

稽古場に入ってくるなり大きい声で姫の名前を呼ぶ浮所
他のジュニアへの牽制のつもり？
浮所にこんなとこ見つかったらまずい…

「なーにー？ひだちゃん」

ちょっとだけ克樹から離れて返事をする姫
克樹はというと段々と近づいてくる浮所から見えない位置で姫の手を握っている

………？

手を、握って……る！？

バレるって、バカじゃねえの

「Aさ、振り教えてくれない？
なんかちょっと微妙なとこあって…」

「いいよ〜どこ？」

なんでこっちがハラハラしなきゃいけないのか
てかなんで姫は平然としていられるわけ？
浮所は手元の紙を見ながら歩いてくるからバレてないだけで
こっち見たらバレるって！！！

「ここ、なんだ…けど」

浮所が姫まであと5歩くらいの距離になって
パッと顔を上げる

終わった…………
浮所がここから騒ぐと思うと目も当てられない、と
目を瞑る

「あれ？2人近くない？」

…ん？そのくらい？
克樹と姫に目線をやれば、ちょっと距離が近い程度
不自然じゃない程度に離れている

「Aちゃんに俺も教えてもらってたんだ
ありがとね、じゃ」

……策士だ

てか、違う
たぶん克樹楽しんでた、今の状況
絶対楽しんでた！！！悪趣味！！！！

．