34.お誕生日�� ページ2
sideA
．
いい香りがして目を覚ます
隣にいたはずのかつきくんがいなくて
探すように寝室を出る
「起きた？おはようAちゃん
ごはん、もうちょっとでできるよ」
「ん〜ありがと〜」
眠い目を擦りながら料理中のかつきくんに抱きつくと
頭を撫でてくれる
「買い物どこ行く？」
「かつきくん来週お誕生日だし、プレゼント買えるとこ！」
「え、買ってくれんの？嬉しい」
「Aちゃんがなんでも買ってあげます！」
かつきくんが作ってくれた朝ごはんを食べながら
今日の予定を話す
「何欲しい？」
「なんでも嬉しいよ」
「服とか？だs…個性的なときあるもんね」
「いいよ、普通にダサいっていいなよ」
「でも私かつきくんの服すきだよ」
「お世辞やん」
「えー昔着てた絶妙なニット可愛くてすきだった」
「どれだろう」
もぐもぐしながらきょとんとするかつきくんは
年上なのにとても可愛い
やっぱり顔がいいって最強だ
「なんかついてる…？」
「かっこいい顔がついてる」
「なにそれ口説いてるん？俺のこと」
「口説かなくたって、かつきくんは私のこと大好きでしょ」
「…Aちゃんずるい」
「(笑)れーあくんにかっこいいって言ってもらえるお洋服探しに行こうね」
「難易度高いなぁ(笑)」
--
「かつきくんどう？」
試着室にいるかつきくんに話しかける
「似合ってるのか…？これは」
「え、めっちゃ似合ってるよ！」
ぽりぽりと頬を掻きながら自信なさげにしているけど
めちゃくちゃ似合っている
顔が知的だからカジュアルすぎるよりはフォーマルに近い方が似合うと思って
スーツに近いような服を選んでみた
やっぱり似合ってるなぁ
「これはれーあくんにかっこいいって言ってもらえるよ！」
「別に嶺亜からの評価気にしてないんだけど(笑)」
「じゃありんねくん！
りんねくんならなんでも褒めてくれるし！」
「まぁたしかに」
「よし。りんねくんに送ろう」
「え？」
不意に撮った写真をりんねくんへ送れば
すぐに既読がついて
『かっこいい！』と褒め言葉が返ってくる
さすがりんねくん
『今度琳寧にも選んで！』というメッセージはちょっとスルーさせてもらうけど((
1着でいい、なんて渋るかつきくんを半ば無視して
3セットプレゼントさせてもらった
「ちゃんとYouTubeとかで着てね」
「なんか勿体ないような…」
「ちゃんと毎週金曜日見るからね？」
「なんで視聴者目線なの(笑)」
．
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作者名：太郎 | 作成日時：2025年1月17日 23時
