死んでたまるか同盟 (ページ9)

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fighting ページ9

「考えられる可能性は２つ。どこかにNOFAが侵入できる隙間があるか、この校舎内のどこかから生み出されているか、だよ」

会長が指を二本立てて恐ろしいほど落ち着いた笑みを浮かべる。

この場にそぐわない穏やかさに背筋が凍った。
それを表に出さないように取り繕いながら、思考を巡らせる。

「元々の出現ポイントがこの中で、そこからちょっとずつ増えてるとしたら・・・」

「それは・・・おぞましいな」

千秋さんが渋い顔で言った。この場の全員が同じことを思っただろう。
だがこの一週間、一気に数が増えたという証言もないことを考えると、毎日1体ずつ増えていると予想される。
2体ずつだと14体校内で見かけることになるが、校舎全体を散策しても、累計数体の目撃情報しか入ってこない。
外から入って来ているなら、それなりに大きい穴があることになる。そんなのがあればもっと大量のNOFAが押し寄せ私たちは全滅しているだろう。
もしかしたらあいつらが小さくなれたり、まだ見ぬ異能力を持っているかもしれないから断定は出来ないが。

「せめてハンドガンの１つでもあれば・・・」

「ゾンビゲームのやり過ぎだヨ、子猫ちゃん」

ぼやけば夏目君に諭される。
ゲー研に入ってからゾンビを撃つシューティングゲームやバイオなハザードのゲームを好んでしていた分、こんな状況下ではそう思わざるを得ない。

「ん？今なんか音しなかっ・・・ぎゃああああ！？」

「どうしたのだよ仁兎！！」

なずなさんの悲鳴にいち早く反応した斎宮さんの仁兎愛はともかく、全員の視線がなずなさんの方へ向く。

開いたドアの向こうには、NOFAが立っていた。