叶えたい夢をいつか…

#25:優しい感触 ページ25

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それからまた日が経った


吉野さん、忙しいんだよね…


時折見かけるテレビで活躍する姿や
ツアーの真っ最中という感じの写真を見て

私の存在が、吉野さんの邪魔になってないか
たまに不安になる



どんなに吉野さんと一緒にいたいと願っても

いつかは来てしまう別れ



考えが負のループにハマりかけたその時





ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪





来客を告げるチャイム



時間は夜の九時


こんな時間に、誰だろう…


そう思ってドアを開けると､､､






北「んふふ、Aちゃん久しぶり〜」


『え、吉野さん?!』


北「上がってもいーい？」


『ど、どうぞ…』





ふわっと香ったのはアルコールの匂い


酔ってるの…？






ふらふらぁっと部屋に入ってくると

むぎゅう、と前から抱きついて



北「ずっと会いたくて我慢できなくなったぁ
………Aちゃんが、好きすぎて…」




ん〜、と顔を首元でスリスリするから
サラサラの髪が当たってくすぐったい




北「ねぇ、こっち見て？」




そう言われたので少し離れて顔を見ると




ﾁｭ





一瞬だったけど吉野さんの唇が
私の唇に触れて、甘い香水の香りと
優しい感触だけを残した






北「ふふ、やっとチューできた…//」






そう笑う吉野さんに

私は口をパクパクさせることしか出来なかった




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