突然と強制続【死穢八斎會】 (ページ10)

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突然38 薬の力ページ10

「これが…お前の力なのか」

感心したようにそう言うオーバーホールさん。
しかし、私の実力ではない。それに彼には謝らないといけない事がある。

『すみません、オーバーホールさん…』

「何がだ？」

『その…取引先から受け取った箱の中の物を…』

「使ったのか」

『はい…』

通常、私の個性はそもそもこんなにも時間を止める事が出来ない。

しかし、騒ぎを聞きつけた私はどうにかしてオーバーホールさん達を助けたくて、
商品だと分かっていたが、使ってしまったのだ。

『本当にすみません…』

「謝るな。実際、お前のお陰で俺は助かった」

怒られるかと思い、どんな処分も受け入れようと覚悟をしていたが必要無かったようだ。

「クロノ達は…」

「此処にいやすよ」

いつの間にか私の背後にクロノさんが。

薬を使った事で分かったが時間を止めている間に物や人に触れると
その触れた物は私と同じように動けるという事。

その事が分かったのは一番初めにクロノさんに触れたから。
突然動き出し、酷く驚いたものだ。

「組長(ｵﾔｼﾞ)は…」

「諦めて下さい」

初めて聞いた名前。誰だろうか。