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『……改めて、宜しくお願いします、』
紹介されてから少々私とジョングクさんとで沈黙の間が流れたが、テヒョンさんはニコニコと私達を交互に見つめ続けるだけで沈黙を破ってはくれなかった。私は折角紹介してくれたというのに黙りこくる罪悪感があり、緊張で閉じようとする唇を必死に開いて先程よりももっと手を控え目に出した。
JK「……ハ、ハイ、……あの、名前、聞きたいです、……あと、歳も、」
お互いぎこちないままだが、一定の距離を保たないと話せなかった先程よりかは余程マシだろうとそっと優しく握られる手を見て小さく小さく頷いた。
ぱ、と握る手が離れた瞬間にジョングクさんは口を開いて途切れ途切れになりながらも名前が聞きたい、と呟いてくれた。
TH「女の子に歳聞いちゃダメだよ〜グガ。」
『Aって言います、歳は15です、あと、ジョングクさん、全然気にしてないですよ、歳、』
女の子に歳を聞いてはダメだ、と間延びした口調で面白そうに言うテヒョンさんを心配そうな目で見つめるジョングクさんが可哀想で気にしてない、と言いながら手を軽く振ると心配そうな目が多少は薄まり可愛らしい瞳が私を見つめていた。
JK「…あの僕、さん付けじゃなくても全然良いです、あと、タメ口でも、同い年だし…さん付けはちょっと寂しい、から、……イヤなら全然良いんですけど、」
自分と余り変わらない歳ではあると思っていたが、まさか同い年とは。可愛らしく大きな瞳を泳がせて話すジョングクさんはさん付けは寂しい、とパーカーの袖を握ったり離したり、フードを片手で弄ったり直したり。気を逸らすような行動をして最後には私を真っ直ぐ見つめて言った。
『それもそうですね、…じゃあ、……グクって呼んでも良い、？』
JK「…！ッうん、…僕は、Aって呼んでも良い、？」
『もちろん、』
お互いまだぎこちなくても、名前で呼び合えば少しだけ場の雰囲気が緩んで暖かくなった気がした。
小さく笑いあっていると拗ねた顔をしたテヒョンさんがグクのパーカーの袖をぐいぐいと引っ張った。
TH「俺のグガ取らないでよ。ソル。」
JK「僕別にヒョンのじゃありません。」
『はは、取りませんよ、』
俺の、と頬を膨らませながら拗ねているテヒョンさんを眺めていると何だか可愛くて小さな笑いが漏れる。ヒョンのじゃありません、とテヒョンさんが掴んでいるパーカーの袖を引っ張って剥がそうとするグクにも少し、笑いが漏れてしまった。
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作者名：YunA x他1人 | 作成日時：2022年10月5日 23時
