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TH「ッお〜、中々言うねぇA?」
言い過ぎだと思いながらもそう話せば、テヒョンさんがニヤニヤとしながら肩を人差し指でつついてくるので「止めて下さいよ」と言えば更に強い力でつつかれる。グクは頬の痣で何となく察し気味なのか何も言わずただ眉を下げていた。一方ソクジンさんは、意表を突かれたような顔をしながら何故か安堵したような表情で「そうだよね、」と繰り返しながら笑って頷いていた。
JN「大丈夫ならもう早速行っちゃう?歩きだとちょっと遠いけど、足痛かったら言ってね。」
そう言いながら既に少し遠くまで歩き出していたソクジンさんを三人で追う。
コンクリートの壁や店のシャッターにピンクやイエローのスプレーで落書きされているのを指差して「コレ俺がやったんだ」と自慢気に話すテヒョンさんを見て呆れながらも話は聞くグクや、基地やお仲間さんの事を楽しそうに話すソクジンさんは見ても聞いていても飽きないし、楽しくてしょうがない。
ユンギさんは塩対応でもそれでいて愛が確かなこと、ホビさんはどれだけ苦しくても笑顔で居てくれる存在であること、ナムジュンさんはいつも自分を気にかけてくれて皆に平等に優しくって少しお茶目なこと。
何故か懐かしいような気がして首を傾げると、
「懐かしい気がするでしょ?僕もなんだよね」
と優しく笑ってくれた。
でも何か違う。
何かが足りないような、何かが抜けているような、
それが分からなくてまた首を傾げても、ソクジンさんは振り返ってはくれなかった。
JN「……よし!着いた、けど……着替え持ってくるよ。」
やっとこちらを振り返ったソクジンさんはピンクのスプレーで落書きをしあっている私以外の二人を見て溜め息を吐くこともなく基地と呼ばれる倉庫のような場所へ入っていった。
JK「ヒョンが最初に僕のスニーカーにかけてきたから悪いんじゃん。ヒョンがやんなかったら僕だってやってなかったし。」
TH「間違えたって言ったけど?間違えたって言っても聞かなかったグガが悪いね。」
後ろの二人を振り返ってみると、どちらが悪いかの言い合いをしているようだった。言い方は悪いが正直言うと少し見苦しい。苦笑いをしながら軽く白シャツの袖を直しているとテヒョンさんの肩に軽くぽん、と手が乗った。
?「テヒョン、あんまり弟をいじめるなよ。」
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作者名:YunA x他1人 | 作成日時:2022年10月5日 23時