29 ページ29
▼Nagisa
撃たれたと思っていた。けれど、智恵理は目を覚ます。よかった、でもどうして……？
その理由はすぐに分かる。撃たれていなかった。銃弾ではなく、ただのペイント弾。智恵理も撃たれたと思ったからショックで気絶していただけだった。
「今回の敵は、あなたたちをテストするためのダミー。敵マシンを捕獲して回収したアグレッサー、仮想敵よ」
「………え
「「「「ええええぇ！！！」」」」」
ツバサさんがセレクション審査の裏を明らかにする。なんと、DESだと思っていたのはDESではなかった。
「ここは芸能禁止の星じゃない。まだレッスンを始めたばかりのあなたたちに、実践を任せるわけが無いでしょう？」
「な、なんだ……」
安心からか、友歌の腰が抜ける。わたしも同じだ。織音、智恵理、と次々にへたり込む。
その中でなぜか一人だけ。Aさんだけは動じないで、立ち続けていた。瞳はまっすぐツバサさんを見据えている。
「A。あなたまさか、審査の構造に気づいていたの？」
「どうしてライブ中のメンバーではなく、候補生だけを狙うのか。しかもこんな離れたところの。二次審査の情報が漏れたのだとしたら、セキュリティがガバ過ぎです。それを考えたら自ずと」
「随分察しが良いこと。そうよ、これは言うなれば茶番。DES軍と戦う00に入れば、こんな恐怖が当たり前というね。ならば、智恵理が撃たれたときのアレは演技？」
「Beginnerの最中だったので。もしガチだったらどうするか、と思って行動しました」
「……大した演技力ね」
「ありがとうございまーす」
あはは、とAさんは笑う。この人だけ別次元にいたみたいな態度。こっちもこっちですぐには理解できない。
わかっていた上であんな風に行動できるんだ……。わたしには無理だ。
「でも、これで充分分かったはずよ。武器による戦いは悲しみや憎しみしか産まないということを。だけどそんな中、あなたたちは逃げずに立ち向かった」
大切なステージを守るために。
そして0048に何より大切なこと。どんなときでも仲間を思いやる気持ちを持ち続けることが出来た。ツバサさんはそう告げる。
.
30# セレクション審査・結果→←28# セレクション審査・解説 :♪
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな(プロフ) - 東雲れーたさん» これから続編に向かうところです！！とても好きです😭✨ 全部が全部脳内で有声再生されるくらい好きなのでこんな素敵な作品に出会えて嬉しいです....！ (2月2日 4時) (
レス) @page50 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - ひなさん» 当作品を読んでいただいてありがとうございます！ 放映当時のワクワクはもちろん、当作品ならではの展開もまとめて楽しんでいただけたら幸いです。 (1月31日 5時) (レス) id: 35709d1cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 00の作品に出会えたことがすごく嬉しいです...小さい頃から大好きなアニメだったので感慨深い.... (1月30日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年6月30日 15時
