28# セレクション審査・解説 :♪ ページ28
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Beginnerも、歓声も。一瞬聞こえなくなった。TVをミュートしたみたい。雨音も気にならない。二人は、倒れる智恵理に釘付けになっていた。
凪沙が彼女を受け止める。肩に手を差し入れて名前を呼び続けた。揺らしても目が開くことは無い。右側の胸元に、赤黒いどろりとしたものが付着している。
「智恵理………智恵理っ！」
「……………」
自分より若い者が、命を散らす。Aは思わず目を見開いた。涙が込み上げる凪沙に対して、泣くことはしない。怒りを必死で押さえ込もうとしているように見える。
彼女は銃の引き金から手を離す。そして無言でマイクサーベルを起動した。伸びた切っ先を見る様子はとても冷たいものだった。
感情を制御できないなんて、自分らしくない。そう思いながら単身で、智恵理を撃った機体に向かって走り出す。
Beginnerは最後の盛り上がりだ。もう雨は止んだのに。満天の星空から差すのは光ではない。闇だった。智恵理を抱きしめて顔を濡らす凪沙。その周りをキララが心配そうに眺めている。
▽
智恵理を撃ったら撤退モードの機体。まるで、私たちなど眼中にはないようだ。そんな私を止めてくれたのは、ライブ会場からの歓声だった。
すごい盛り上がり。セレクションも終わり、か。深追いする理由はないだろう。考えが着地する前に足が止まる。マイクサーベルもオフにした。
「おーい！」
「友歌……と楚方、鈴子も。三人とも無事だったんだね」
「どこ見てそう思うのよ」
友歌、見た目より平気そうじゃん。悪態つく元気はあるみたい。智恵理と凪沙も近くにいる。合流するため引き返すと、織音と真琴の姿も見えてきた。
あの日、あの船で顔を合わせた全員が生き残ったらしい。智恵理も合わせてね。凪沙たちのところへ着く頃には、その場にツバサさんも来ていた。
「はーい、お疲れ様」
「つ、ツバサさん？」
「そんな軽く……」
「ライブは大成功。よく頑張ったわね」
労いが含まれてはいるものの、この場に似合わずポップすぎる拍手だ。ボロボロの私たちを見て、小さく「ふふふ」と笑っている。こんなに機嫌が良いのは初めて見た。
ツバサさんは、背後で膝を着いていた鉄の塊を「あなたもね」とノック。すると、カーキやシルバーのいかにも兵器の外見は、ショッキングピンクやホワイトの色に変わる。
「「ええええぇっ！！」」
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ひな(プロフ) - 東雲れーたさん» これから続編に向かうところです！！とても好きです😭✨ 全部が全部脳内で有声再生されるくらい好きなのでこんな素敵な作品に出会えて嬉しいです....！ (2月2日 4時) (
レス) @page50 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - ひなさん» 当作品を読んでいただいてありがとうございます！ 放映当時のワクワクはもちろん、当作品ならではの展開もまとめて楽しんでいただけたら幸いです。 (1月31日 5時) (レス) id: 35709d1cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 00の作品に出会えたことがすごく嬉しいです...小さい頃から大好きなアニメだったので感慨深い.... (1月30日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年6月30日 15時
