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泣きたくないと、我慢した訳でもない。
きっと痛みを超すと、泣くという一番簡単な反応が出来なくなるんだ。
それなのに。
「・・・・・・っ、」
テテに見つめられると自然に、当たり前のように頬に伝う涙は自分では止められなくて。
ポロポロと流れるひとつをテテは指先で拭うと、
TH「もー、泣いてるのかわいい！俺の前だけにして！」
そう言って口角をきゅう、と上げて笑った。
前と変わらず、いつもと同じように。
TH「ヌナ、ここから出ようね。サラヌナ、」
SR「わかってる。とりあえず出て右奥に使ってない部屋あるから使って。A、大丈夫だからね」
‘後はあたしがやるから’と私の肩を擦りながらミンジュンに向けるサラの視線が怖すぎる。
・・・え、殺さない、よね？←
一抹の不安が顔に出たのか、テテが心配そうに顔を覗き込んで来て。
TH「ヌナ？」
「あ、えっ、と・・・、」
TH「うん？抱っこする？」
「いや、じゃなくて、サラが、」
SR「え、何よ」
TH「・・・あー(笑)、」
SR「は？」
TH「大丈夫だよ、サラヌナはそのへん上手いじゃん、」
‘それに、ほら、’と目配せする視線を辿ればミンジュンを睨みつけるミンソクと、私を心配そうに見つめるジョンデと目が合った。
TH「ほんとは俺がシメたいけど、」
「・・・もう殴ったよ、」
TH「足りない！全然足りない！・・・でも、後はお願いする。俺にはヌナの方が大事」
覗き込んだままにっこり微笑まれて、肩にそっとテテの手が置かれてやっと人心地につく。
誰からも守ってくれるテテがいてくれて。
それに、私以上に怒ってくれるサラも、何よりも私を心配してくれているジョンデも。
きっと一番よく考えて彼と対峙してくれているミンソクも。
駆けつけてくれて、傍にいてくれるから。
安堵を感じた身体は震えも涙も止まって、前に進むことが出来る。
だけど狭いクロークから出れば、嫌でも目に入る見たくない人。
目が合う前に顔を逸らせば、肩に置かれてるテテの手に力が込められて。
私を守るように空き部屋へ促すと、背中に聞きたくもない声が届く。
MJ「なんだよ、A。お前だって気持ち良かったんじゃねぇの？」
ミンジュンの一言に周りが殺気立つのと同時に、冷静になった自分の中で何かがぷつんと切れた音がした。
くるりと振り返って、忘れられなかったあの目を真っ直ぐに捉える。
「・・・誰が気持ち良かったって？」
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
