【 歌い手 】保健室 。【 センラ 】

27 日目 ページ34

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勢いに任せて言い切ると ､ ガバッと坂田くんが顔を上げた 。



さ ｢ ほんま !? 俺も話したかってん !!! ｣



キラキラした目で ､ ぱぁぁ と効果音がつきそうなほど嬉しそうな顔をしてそう言った 。



感情豊かな子だなぁ ､ かわいい 。



さ ｢ まーしぃも 会いたい って言っててん !! ｣



呼んできてええ !? と興奮気味に言う坂田くんを浦田先生が止めた 。



う ｢ お前 怪我したから ここ来たんでしょ ､ まずは手当てが先 ､ ほら来い ｣


さ ｢ そーやったぁ ｣



渋々というように 坂田くんが救急箱の前に座った 。




せ ｢ さっき ちゃんと自分の口で言えてたやん ､ よぉ頑張ったで ｣




浦田先生と坂田くんが 何やら言い合ってる間に ､ センラ先生はそう言って私の頭を撫でた ｡



それに安心して素直に頭を先生の手に委ねれば ､ 少し髪を撫でて私に微笑みかけてから 坂田くんの元へ向かった 。




せ ｢ ほら坂田 ､ 傷見せてみぃ ｣


さ ｢ えっ 消毒とか嫌や !! 痛いやん !!! ｣


せ ｢ もう慣れたもんやろ ､ 慣れるのもどうかと思うけどなぁ w ｣



センラ先生が坂田くんの手当てをしてる間に ､ 今度は浦田先生がこっちに来る 。




う ｢ … え ､ A 熱ある ? 体調悪い … ? ｣


｢ えっ ､ へ ､ 平気ですけど … ｣



う ｢ そう ? ならいいけど … 顔赤かったから ｣



そう言われてから 自分の顔が熱を持っていることに初めて気付く 。



…… 絶対 原因はセンラ先生だ 。




う ｢ てか Aと坂田 友達だったんだね ､ さっきびっくりした ｣



よいしょ ､ と私の隣に座る 。



友達 … なんだろうか …… 。


友達って言っていいのかな 。



私はセンラ先生の時と同じように 浦田先生に昨日の夜のことを話した 。




う ｢ あぁ ､ なら志麻くんとも話せる感じ ? ｣


｢ … まぁ ､ 他の ､ 人よりは …… ｣



浦田先生は ぱっと明るくなって


う ｢ なら来年のクラス ､ 2人と同じにしとこっか ｣


話せそうな人が2人もいて良かった ､ と笑った 。




去年も思ったけど ､ ほんとにいい担任にあたったなぁ 。




｢ … ありがとう ､ ございます … ｣



う ｢ いーえ …… それよりさ ｣



さっきと変わって 私に顔を寄せて ､ 声を落とした 。



内緒話 ?



私も同じように浦田先生に近付く 。




う ｢ A ､ センラのこと好きでしょ ｣




思わず浦田先生の顔を見れば 悪戯っぽく にや ､ と笑った 。

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