15【人間ということ】 ページ15
Aside
うらたさんとセンラさんのおかげでトラウマは消えた。ふっ、と一息つくとベッドに座り、一言。
『すみません……お腹、空きました……』
うん、夕飯なしは辛かった。それを聞いたそらるさんとうらたさんが苦笑いする。そらるさんが私の言葉を聞き、一言残して部屋を出ていく。それに釣られ、まふさん、るすすん、Souさんが出ていく。
う「おにぎりでいい?人間の肉もあるけど」
さ「うらさん!それ秘密!!」
『に、人間の肉……』
それに驚く私に近くで涙目のたぬきの耳としっぽを生やした志麻さんが現れる。そして「おぉ、怯えとんのかぁ」と言う。しかし、私は爆笑。いや、ゾンビにたぬき…
志「おい、何笑っとんねん食うぞ」
『これ、やったの誰ですか……ふ、ふふ……』
う「俺とセンラマン」
『ナイスです…!ふ、…!!うわ、ちょっと!志麻さん!!』
いや、ほんとツボ。笑ってると志麻さんが押し倒してくる。しかしそれを坂田さんがすぐ離す。
さ「志麻くん!!『スティール』!『テレポート』!!」
志「え、ちょまて坂田あああ!?」
う「よし、坂田ナイス。」
それにしても、人間の肉…自分が人間ということにはっとする。私は人間。吸血鬼じゃない。ここで暮らすからにはちゃんと知っとかなければならない。現実を。そして、さかたさんに気になった質問をする。
『さかたさん、さかたさん。』
さ「お、なんや?」
『さかたさんって、サンドウィッチとか……えーと、パンって知ってますか?人間の食べるものなんですけど…』
さ「…ごめんな!俺人間に会ったことあらへんねん!」
ちょっと悲しそうに見えるのは気のせいだろうか。どこか気まづくてすぐに話をそらす。というか、本音がぽろぽろと零れて止まらなくなる。
『私は人間です。』
さ「A…?」
『吸血鬼のあなた達と暮らすためには、食べられるかもしれないという覚悟、こ ろされてしまうかもしれないという恐怖、それ故に生まれてしまう壁。つまり差別
『それでも、私はあなた達と共存するために頑張ります』
セ「絶対しなせんよ。」
『吸血鬼が大好きです。代々から吸血鬼を守ってきました。次は私の番。私は人間です。しかし、あなた達のことが大好きです。一緒に暮らさせてください。あなた達に人間をおしえます。そしてあなた達は吸血鬼を教えてください。』
4人は私を見る。これが人間である私の、吸血鬼を守るべく生まれた家系のするべきことだ。チャンスは来た。守る。窓になる。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年5月25日 17時) (レス) @page23 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
玲央(プロフ) - きったあああああああああ 一推しグルきったあああああああああ (2019年12月31日 15時) (レス) id: e6e1ae29a5 (このIDを非表示/違反報告)
恋花レンカ - 応援してます!すとぷりメンバーかな?続きが楽しみです! (2019年12月18日 11時) (レス) id: 1d9528a5e6 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 雛さん» わああ!!コメントありがとうございます!!更新頑張ります!! (2019年12月14日 8時) (レス) id: 2bdc6ab8ba (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 更新楽しみにしています!!!もうこの作品好きすぎて発狂しそうです!!!(?) (2019年12月11日 6時) (レス) id: 5862d10b26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2018年7月2日 19時