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重岡side













それから少し経ってまた淳太と2人の仕事があった。






それまでグループのレギュラーの収録もあってんけど、

淳太はドラマの撮影やからって欠席しとって会うのは久々で。






今日はラジオの収録。




映画の撮影が早めに終わった俺の方が先に楽屋に入って、

しばらくすると淳太が来た…んやけど、






重岡「…え、ちょ、淳太」


中間「……え?」


重岡「いや、え?やなくて、顔色ヤバいって」






確かにこの間会ったときも具合悪そうな顔はしてた。




でも許容範囲っていうか、疲れてんかなって程度やってんけど

今日はほんまにヤバい。こんなんおかしい。




倒れる直前みたいな、血の気が全部引いた顔しとる。






重岡「ちょ、一旦座り淳太。熱は?吐き気とかないんか?」


中間「なになに、どしたん」


重岡「どしたんちゃうやろ…。熱は、ないか」






とりあえず急いで淳太の手を引いてソファに座らせて

ペタペタ顔を触ってみても熱はないし、

なにより本人がキョトンとしてて自覚症状がないのが恐ろしい。






重岡「なぁ、ちゃんと寝てんの?体大事にして休まんと…」


中間「休めるときは休んどるよ。今日は急遽撮影入ったんやからしゃーないやん」


重岡「は、今日は撮休や言うてたやん」






ただでさえ忙しいのに徹夜なんかしたら

生活習慣崩れて体持たへんくなってまうよ。




仕方ないことけど、やけど。




いつか淳太が限界突破してぶっ倒れるんやないかって

気が気じゃなくて、ラジオにも全然集中出来ひんかった。









なんとか収録を終えてブースから出ると、

さっきまで普通に笑って話していたはずの淳太の表情が

まるで魂が抜けたみたいにぼんやりしてしまっていて。




足取りもどこかおぼつかないというか、

憑りつかれたみたいに一点を見つめて歩いとる。






こんな淳太見たことない。


疲れすぎや、休ませな。






ただでさえ慣れない撮影しとるのに、

レギュラーは休みにならへんから必然的に仕事量が多くなる。




タフな淳太でも体力的にもう限界なんや。






楽屋に戻って少し座って休んでいるうちに、

淳太の表情もだんだん和らいでいって

別れ際には普通に話も出来たしちゃんと歩けとった。




ほっと安心したのもつかの間、

やっぱり根本的な部分を解決せな。






とりあえずマネージャーに淳太の様子を報告して、

頼れる淳太の相方にも連絡を入れておいた。










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作者名:猫丸子 | 作成日時:2022年9月19日 3時

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