迷い子は迷子じゃない。 ページ21
-----
少年は出会ってしまった。
ただ、家への近道がこの路地裏だったため、いつも通りに歩いていたらヤバい奴にぶつかった。
其奴が水原Aだ。
泣きそうになった。
こんな頭可笑しい奴に出会ったのは初めてだったから、どう対応すればいいのか分からなくて。
震え、混乱した。
こんな話が、否、日本語が通じない奴が日本にいる事を知ったから、どう対応すればいいのか分からなくて。
一周回って、無になった。
こんな奴が今の日本を支えている国民なのかと思ったが、どう対応すればいいのかは分からなかった。
急に自己紹介をし始める、自分の名前は訊いてこない、勝手にお茶をする流れになっている。
少年は大人になった。
まだ十才だが、こんな大人になりたくないと決意し大人になった。
「よし、少年。彼処の喫茶処に行くぞ!」
Aが指差したのは『うずまき』
何故 此処なのか、Aが考えている事なので特に意味はないだろう。
「お姉さん、僕、帰りたいんだけど……」
「帰りたい?いつでもできるさ!」
少年は警官を羨ましく思った。
所持する拳銃で___例外しかないが___人を撃っていいからだ。
今すぐ、お姉さん、撃ち殺して逃げようかな。
少年は警察に捕まるのは嫌だと感じ、通行人に目を向けた。
だが、目があった瞬間に通行人たちは目を逸らした。
少年は理解不能だった。
こんなにもヤバそうな奴に連れられている少年を見たら、どんな人であろうとも助けるだろう。
だが、何故、通行人たちは僕を助けない。
……それは、そのヤバい奴がAだからである。
「お姉さん、ブラックリストにでも載ってるの?」
「ブラックリスト?なんだソレ?黒いリストか?」
載ってるな。
少年は無になった顔で確信した。
誰も助けてくれない、誰もAを止めてくれない。
もう諦めるしかない。
あの路地裏を歩いていたのが悪かったのだ。
自分の家があの路地裏を使うと近道なのが悪いのだ。
「少年!好きなの頼んでいいぞ!」
いつの間にか、うずまきに入店し、メニューも渡されていた。
……たっけぇジュースとケーキでも頼んでやろう。
少年はまだまだ大人にはなれないようだ。
-----
390人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュピーゲルアイ - 大好きです。更新待ってます。 (4月9日 21時) (レス) @page37 id: af33028691 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 好きすぎます (2月20日 3時) (レス) @page37 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
米粉めこ - 最高です!面白すぎて腹筋こわれましたwww (12月10日 18時) (レス) @page36 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - こういうお話好きです!続き待ってます!!! (2022年9月18日 16時) (レス) id: f16cf667ce (このIDを非表示/違反報告)
遠藤氏(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» 自分も笑ってこようって思いまして、入社試験の回を読もうと思ったらどれが入社試験の回なのかわからず、どうしてこんなサブタイにしたのか後悔してますwww (2022年7月30日 18時) (レス) id: d7905a84e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 20時