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▽オチなんてなかった


前回→四男とぼろアパートにて

...
***



ぽちゃんぽちゃん


彼女の紅茶に角砂糖がふたつ落ちた。
紅い飛沫が白いテーブルに飛び散る。

ふわり、あまい匂いのする部屋に
さらにあまい匂いがプラスされた。




「な〜んかなぁ…」

『なぁに?おそ松くん』

「別世界みてーだなぁって」

『?そうかな』




人生初の彼女の部屋に上がってる俺。


女の子らしい桃色が基調とされていて
かわいい小物が棚に所狭しと並んでる。
レースのカーテンにふかふかベッド。
俺の理想とする女の子の部屋と同じ。


あ、マリモ飼ってんだ。




「紅茶とか普段飲まねぇし」

『あっ嫌いだった…?』

「んーん、だいじょぶ」

『よかったぁ』



両手を合わせ少し頬を染めて
小さな口の端をきゅっと上げた。




「手作りクッキーとかも初めて」

『おそくんの為に作ったからね』

「ん〜、ありがとお兄ちゃん嬉し」

『えへへ…』




頭を撫でてあげれば嬉しそーに微笑む。
かわいいかわいい人形みたいな笑顔。



俺の彼女はいつもふわふわしてる。



何て言うの?雰囲気?とか見た目?が
ゆるくて無防備でふにゃんふにゃん。

俺が奇跡の馬鹿ならコイツは奇跡の天然。
2歳くらいの純粋さのまま育ったみたいな。




『お砂糖はお好きにどうぞ』

「ん、さんきゅ」

『うん』

「あ…そだそだ、これ」

『ん?』




持ってきてた1枚の紙をテーブルに置く。




「これのここんとこ名前書いてくんない?」

『?いいよ』



俺が名前を書く欄をとんとんっとすれば
立ち上がりボールペンを持ってきた彼女。
これが何の紙かも確認せず名前を書いた。


ほら、こういうとこもゆるゆる。




「…お前これ何の紙か分かってる?」

『えぇ?あ、婚姻届だ…!』




俺のゆるゆる彼女は頭もゆるゆる。

どんだけ言っても警戒心、危機感0で
言われたことはぜーんぶ信じちゃう。
詐欺とか引っ掛かっても気付かなさそう。


このせいで俺がどんだけ苦労してるか。




「ちゃんと確認しろよお前…」

『おそくん結婚してくれるの?』

「もっと警戒心持てよお前……」

『そっ、そんな警戒心ないかな』

「ないない」




う〜ん、と腕組みして首をかしげる。

彼女の長くてこれまたふわふわな
柔らかめの髪がさらりと揺れた。




「俺以外の男にも、言い寄られたら
 ほいほい着いてっちゃうんじゃねーの」


『えっえっ、そんなことないよ!』

「どーだかねぇ」

『そんなことないもん』




ぽちゃん


またひとつ彼女の紅茶に砂糖が増える。
え〜それちょっと甘過ぎない?
甘いもの好きってすげぇなぁ…。


彼女は白くてやーらかい頬を膨らませて
砂糖いっぱいのあまーい紅茶をすする。

カップをテーブルに置いた彼女の頬は
ほんのりと紅茶色に染まっていた。




『わ』

「わ?」



『わたし、ちゃんとおそくんが好きだもん』




両手を握り締めぶんぶん振りながら言う。


背ぇちっちゃいし胸もそんな無いけど
話すのも食べるのもちゅーも精一杯する。
この子のこういうとこかわいくて大好き。




「じゃあどんくらいすき?」

『えっ』

「好きなら態度で示してよ」

『う…おそくんは難しいこと言うなぁ』




と言いながら頭のなかは俺への好きを
考えるのにいっぱいいっぱいなんだろ?

いやぁ……ほんとかわいい。うん。


彼女のかわいさを目一杯感じながら
彼女の淹れてくれたあまーい紅茶を
ゆっくり流し込む。うーん、あまい。




『んっとね…』

「おう」

『あのね…』

「うん」



『おそくんが私を想うよりはすき、』




ふんす、と自慢気に笑う。


きっといいこと言えたとか思ってんでしょ。
確かにかわいい。表情も言い方も申し分ない。




「ふぅん」

『え……だめだった?』




世のカップルはここで俺の方が好きだの
私の方が好きだのと言い合うのだろうか。

兄ちゃんそういうの面倒くせーしきらーい。




「それはさ…あれなの?」

『???どれ?』



「俺の愛が足りないってこと?」



『えっ』




彼女は大きくてくりくりした瞳を
一瞬見開いてすぐに困り顔になる。

大変だねぇ〜、まさかこんなこと
言われるなんて予想外だもんねぇ。




「だったらお兄ちゃん悲しいなぁ」

『えっえっそんなことないよ!』

「いっぱい愛情注いでんのになぁ…」

『ごめんねおそくん!』




俺の肩を掴んで、ゆさゆさ揺さぶり
その後ぎゅーっと抱き締めてくれる。
紅茶とは違うあまーい、いい匂い。


必死そうな顔をみる限りやっぱ本性で
これやってるんだよな…はぁかわい。




『おそくん怒ってる?』

「怒ってるよ」

『うぅ…ごめんねごめんね』




めそめそし出す彼女を見てると
なんかちょっと申し訳ない気が。

これ以上やると泣き出しちゃうかも。




「嘘うそ、そんな顔すんなって」

『ほんと?怒ってない?』

「怒ってない怒ってない」

『よかったぁ…』




頭を撫でてあげれば猫みたいに
俺の掌に額をすりすりしてくる。

一松に見せたら気に入るだろうな。




「ねぇ」

『ん?どうしたのおそくん』



「ちゅーしてよ」




付き合って半年過ぎるのにまだキス止まり。



俺としてはもう食べちゃいたいんだけど
そういうことになるとコイツは真っ赤に
なってふるふる小刻みに震え出すし

コイツの顔見るとまだいいかって
直前になって毎回毎回思ってしまう。




『わ……私から?』

「そうに決まってんじゃん」




我慢してるんだからいいでしょそんくらい。




『私、からは、ちょっと…』




こらこら、そんな顔しても無駄だからね?
恥ずかしーのは分かるけど今日はだめ。
してくれるまで逃がしてあげないよーだ。




『う…うぅ』

「お兄ちゃん寂しくて死んじゃうよ?」

『そっ、それはだめ』

「お前の為に禁煙もしたし」

『う』

「口寂しいなぁ〜?」

『うぅ』




彼女の両手がぎゅぅっと握られた。
どうやらしてくれるみたい。ラッキー。




『じゃあ…おめめぎゅって綴じて』

「りょーかい」

『もっと!』

「はいはい」




眉間に皺寄るくらい目をぎゅっと綴じれば
音もなく彼女の唇が俺のに押し付けられた。
ふにっと柔らかくて温かくてすき。



あまい。砂糖よりも何よりもあまい。




「…」




そろ〜っと片目を開けてみれば
俺以上に目を瞑ってる彼女がいる。

あ〜、やべ、かわい。ってか面白い。




『ぷは』

「はい、よくできました♡」




はふはふ息をしてる体力ない彼女。
こんなんじゃこの先もたないよー?
まぁしばらくはお楽しみなんだろうね。




「警戒心ちゃんと持った?」

『うん持った』

「あとここ判子押してくれる?」

『うん、ちょと待ってて』



「全然持ってねーじゃん…」



この子が警戒心をもつことはない模様。
嬉しそうに婚姻届に判子を綺麗にぽちり。




「お前これ何か分かってんの?」

『あ…さっきの婚姻届だ』

「やっぱり分かってないんじゃん」

『おそくん結婚してくれるの?』

「あーお前ほんと心配だからしますよ」




そう言えば、ほんと!?と瞳を輝かせて
ふにゃふにゃ笑いながら俺を抱き締める。
これが誘ってるわけじゃないのが辛い。


俺も彼女もお互いもういい歳だし
放っといたら別の男と結婚しそーだし



きっと彼女を支えれんのは俺だけだろーし


俺を支えれんのはコイツだけだと思う。




『おそくん、私うれしい』

「俺も嬉しいけど……」

『お嫁さんがんばるからね』

「はいはい、期待してまーす」




ゆるゆるでふわふわでかわいくて




『おそくんだいすき』

「俺もす…いやお前砂糖入れ過ぎ」

『?そうかな』




いつも甘いのばっかり食べてるから



お前も砂糖みたいに甘いんだろーね。




...***


松野おそ松とゆるふわ彼女


お気楽兄さんも心配しちゃうくらいの
頭ゆるい彼女ちゃんが書きたかったので
取り敢えずホムペ万歳です( ・ω・ )

カリレジェ書くの難しい楽しい…。


おそまつさんでした!


続き→ゆるふわおそ松ガール
next→次男とラブレター


***

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ダメ天使 - あー…癒されます…こんなかわいい彼女欲しい…。ちん●んはえてこないかな…来世は男に生まれておにゃのこにちやほやされたい… (2017年12月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 89fc855d6c (このIDを非表示/違反報告)
黒糖団子(プロフ) - なつみかんさん» わー!ありがとう!そう言ってもらえると嬉しい…。長男いいよね本当カリレジェ最高((*´∀ ` *))ちゃんとお兄ちゃんなところにハート掴まれちゃう…。 (2016年5月23日 23時) (レス) id: 75481162f8 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - 黒糖団子さん» いやいやこちらこそ初コメやったぜです(´∀`*)もう兄さん好きすぎて…いつもはへらっとしてるのにいざという時はお兄ちゃんなのがたまらない…こんなお兄ちゃん欲しかったなぁ…ニートでもいいから欲しい…!!養いたい… (2016年5月14日 13時) (レス) id: 29ab7b3f96 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖団子(プロフ) - 紗那さん» こちらこそありがとうございます!ゆるふわ彼女と兄さんいいですよね(* ´ 艸`*)カリレジェの余裕を崩すような彼女ちゃんが書きたかったので…。四男の方も見てくださったんですか!わわ、嬉しいです((*´▽ ` *)) (2016年5月14日 12時) (レス) id: 0e6a6706bc (このIDを非表示/違反報告)
黒糖団子(プロフ) - なつみかんさん» わー!みかんちゃん初コメ嬉しい!こちらこそありがとう((*´∀ ` *))兄さんいいよねぇ…。何か書いてて私も楽しいもん。兄さんの余裕というか安心感というか、この人なら大丈夫みたいな…そう思えるところが素敵…。 (2016年5月14日 12時) (レス) id: 0e6a6706bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒糖団子 | 作成日時:2016年5月11日 23時

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