人気小説を書くには

◇小説書きと台本書き

小説書きと台本書きの違いって分かりますか？

大まかに言うと、小説書きが普通に販売している本のような書き方。

台本書きが、台本ような書き方。

そのまんまです。例をあげると、

・小説書き

「…は？嘘やろ…？」
「…嘘やないねん。」
と、俺の言葉にAが答えた。

・台本書き

『…は？嘘やろ…？』
A「…嘘やないねん。」


違いがわかりましたでしょうか…。

台本書きでは主に、主人公や視点主が　『』　を、他のキャラは、キャラの名前を「」の前に置いて　A「」　と表現されることが多いです。

ですが、お店で販売されている小説はこのような書き方をしてません。
それが、台本書きです。

販売されてる小説と同じような書き方をするものを、小説書きと言います。

よく小説書きの方が良いと言われますよね？

違うんです。占ツク内では台本書きが認められているんです！

小説書きは書けないとしたら。
そうしたら無理に小説書きにするより、台本書きで馴染んでからでも遅くないんです！！

ただ黒歴史になる場合もあるのでそこはほんまに気をつけてください(小声)

そして情景描写を増やせば、小説書きに匹敵するぐらい充分です。


◇情景描写

「はぁ…」
と、溜め息をつく。空はそんな気持ちを投影したかのように曇っている。


…どうでしょうか。溜め息の「はぁ…」"だけ"書くのとはだいぶ変わると思われます。

おそらく中学1年生をこえた方は習ったんじゃないですかね。情景描写。

情景描写って出来るようになると、凄く面白いんですよ！！


・悪い例

「はぁ…」
思わずため息がこぼれる。

「どうしたの？」

と聞いてきた。だけど、私は「別に」と素っ気なく返事をした。


・良い例

「はぁ…」
と、ため息をついた。空は、そんな私の気持ちをうつしたかのようにどんよりとしていた。

木製の椅子にもたれかかっていると、隣の席のAが、話しかけてきた。

「どうしたの？」

と。それに笑顔で答えられる元気もなく、ついつい「別に」と答えてしまった。



…どうでしょうか？
悪い例、良い例で、同じ場面なのに情報量が違います。

悪い例の情報
・ため息をした
・素っ気ない返事

良い例の情報
・天気は曇り
・木製の椅子
・学校
・隣の席のA
・元気がない
・笑顔ではない

この差ですよ。この差はだいぶ読者の思いが変わってきます。
そこら辺については後程…

悪い例は得れる情報が少ないんですね。ざっくり言うとツッコミどころが多いんです！！

「聞いてきたの誰だよ」
「なんで返事素っ気ないねん」
「まずどこやねんそこ」

とか…。こういうのが読者さんが小説の世界に入るのを邪魔するんで、どけましょう！！

意識することは"具体的に書く"んです。
例えば今牢獄です。そこで、「あそこの壁は塗装が剥げている」とか「錆びた檻は脆く見えるが頑丈だ」とか。

さて、貴方の頭の中には(多分)古い牢獄が思い浮かびましたよね？

けれど"古い"なんて書いてないんですよ。

細かく細かく書くことによって、作者が書きたい世界が読者の頭にも浮かぶんです。

そして、読者はよりその場を想像することが出来ます！！

すると小説にのめり込むことができ、主人公に感情移入ができ、楽しませることが可能になります！！

情景描写は本当に重要です！

自身の好きな小説を読んで鍛えましょう。
小説を読む際にただただ読むのではなく、「こういう表し方ができるのか」など考えながら読むと書けるようになります！！


◇一人称

A=俺、B=僕


「いや、俺は別に。」
「いや？僕は別に大丈夫。」
「別に？大丈夫。」


…どうでしょうか(n回目)

恐らく上がA、真ん中がBと予想できたと思います。
んで下は誰やねんと。

小説書きの場合、セリフを誰が言ったのか分からせる必要があります。

そのために一人称を上手く使ってみてください！

一人称って色々なこと表しますよね。
例えば人格が二つあって、普段は僕。怒ったら俺。

かっこいいですよね。俺好きですこの設定。(ただの厨二病)

・悪い例
「…Aを傷つけたね。今から俺の人格になる。」

・良い例
「A…っ！大丈夫なのっ！？……僕…いや、俺はお前らを許さねぇ。」


人格が変わる相応のことが起きたんでしょう。そりゃ焦ります。

悪い例のように宣言してからなるより、良い例のようにじわりじわりとなっていく方が面白くないですか？

一人称のみならず口調も変えると雰囲気ががらりと変わります。

一人称だけでここまで書ける幅が広がります！！ぜひやってみましょう！！

ちなみに人格変わる時は、キャラ崩壊、他のキャラと区別がつかないということがあります。ご注意を(小声)


◇現実とのズレ

俺は、痛いが腹に刺さったナイフを無視して戦場を駆けた。


…治療せえや！！！と。

腹ってだいぶ重要ですよ？軍人なら刺さったら見えない場所に移動して治療してください。そのままだと貴方即死。

ですが時々このような文見かけるんですよ。
いくらチートでも人であるかぎりは腹に刺さったら失血死まっしぐらです。

現実じゃありえないんです。

もちろん、能力パロや人外という設定だったら別の話です。

あとは、主人公の設定ですね。

100人中100人が振り向くとか。
引くぐらいド天然とか。
何国語もペラペラとか。
超性格良いとか。
体重、ウエスト、バスト等がありえないとか。

いいんですよ。決して悪くはないです。
ですが、小説って読者の方に感情移入してもらうものです。

そんな完璧ちゃん(くん)に感情移入できますかね…。

俺は無理ですね。現実の俺との差が大きいので。悲しい。

感情移入できるくらい完璧になりたい(切実)

ですが、ケースバイケースなんですよ。
"一つ二つにし、欠点を作る"そうすればいいんです。
例えば、

何国語も喋れるが、英語国語以外は本当にダメダメとか。
超性格良いけど顔が普通とか。
何でもできるがニートでクズとか。

ちゃんとそれに見合う、釣り合う欠点にしてくださいね！