評価されるとデレていくemさん【d!】

『ここです　家　どうぞー』







ちゃんと、部屋に掃除機かけてれば良かったな、そんなことを思いながらも
ドアをあけ招き入れる







「お邪魔しまーす」







『じゃあその、1番奥にリビングがあるので、適当に座っててください　私、晩御飯作ってきます』







ドアの鍵を閉めて、急いでキッチンまで走る
肩掛け鞄は一旦キッチンの片隅に置く







鼻歌まじりにフライパンに熱を入れていく
1時間くらい手を動かしていると、良い匂いがしてくる
味見をして盛り付けを終わらす








『ご飯できましたー』








「あっありがとうございます」









ダイニングテーブルに料理を並べる








『いただきます』







「いただきまーす」








茅元さんの顔色を伺う







「美味しいですっ　これなら一生食べても飽きないです」








『ありがとうございます』









顔を思わず隠す
一息吐いてからまた顔をあげる







『あっそうだ　このおかず、結構自信作です』








「ふふっ　じゃあ、あーんしてくれませんか？」







『へっ！？あ、あぁ……分かりました』









スプーンで掬って口に持ってくる







『あ、あーん』







「ん、美味しいですっ」








ほっと胸を撫で下ろす
その瞬間、茅元さんが声を発する






「その、渡したいものがありまして　ちょっと目を閉じていてもらっても良いですか？」







左手の薬指に冷たい感覚がする






『指輪……？』








「これ、いつものお礼と……、これからもよろしくお願いします」








『はいっ！』