ほ ん ね

幼稚園の頃、初めて塾に行った

貴方はみんなと違う中学校に行くの

どうして？

なんで？？

そんなこと言うことなく

自分が不思議そうにしてたのは覚えてる

週に1度、塾に連れていかれる

することはまちまちで

かさの勉強やら

九九やら

何故か覚えさせられて

いつの間にか幼稚園では浮いてて


今日ママに××連れてってもらうの！！

いーなー！！私はね！！


そんな会話に憧れた

なんで私はどこにも行かせてもらえないんだろう

私も、遊びに行きたいな


お母さん！私遊びに行きたい！！

YOUちゃん、貴方は勉強しなきゃいけないでしょ？宿題、終わったの？


なんて、幼稚園児ながらに諦めを覚えた

でも隣で

あたし遊びに行きたい！！！

妹が駄々をこねれば

も〜、しょうがないわね

そう言って遊びに連れて行ってくれた

楽しい？

そう聞く相手は妹だけ

小学校に入って母親の厳しさはエスカレートした

塾が忙しくなった

もうやだ！塾辞めたい！！

そういえば

なんで？今までの努力が無駄になるんだよ？
お金も、時間も

そう……ならいいわ、もうあんたはうちの子じゃない、出てって、二度と帰ってこないであんたは家畜以下よ！！！！

そう言って殴られた

怖かった

ごめんなさい

そう言って泣きながら謝るしか無かった

泣いたら、

泣いていいのは頑張った子だけ！！！

そう言って怒られる

私は、勉強するしか無かった

そうしたら、ストレスのせいか

成績は下がる一方だった

幼稚園の頃から

遊ぶ間もなく努力したのは全部無駄になった

塾の前で叩かれた

泣かされた

辛かった

それでも、ずっと言い聞かされてきた

｢幸せな将来｣の為に

努力し続けた

直前まで、私の成績は上がらなかった

中学入試

第一志望校

第二志望校

どちらも落ちた

結果を聞いた時

悔しさより

悲しさより

恐怖が私を支配した

怒られる

これまで、何してきたんだって

なんで落ちたんだって

怒られる

今度こそ首を絞められるかもしれない

ナイフを突きつけられるかもしれない

怖い

その一心だった

案の定、母にも父にも怒られた

数日後

通っていた塾の提案で

今通っている学校の入試を受けた

結果は合格

ただ、他県で交通費もバカにならないし

そんなに頭の良い学校な訳でもない

最難関中学を希望していた母にとって

不本意以外の何者でもなかった

私が合格した

それを報告しようと

駐車場で待つ母に向かって走った

受かったよ！！

そう言うと

そう、ところであの学校本当に行くの？

ショックだった

やっと褒めてもらえる

やっと頑張ったねって

お疲れ様って言って貰える

そう思ったのに

なんで

泣きそうだった

すごく辛かった

でも私は

ごめんなさい、でも行きたいです

ミジンコほどもそんなこと思わなかった

ただ、母の望む答えだった

公立なんてと日々近所の学校をバカにしてきた母の

最も望む答え

学校に通い出すと

妹は

塾を辞めた

私があれだけ辞めれなくて

辛くて

怖かった塾を

辞めた

いやだ、やめたい

の一言で

あいつだけ辞めた

そして今年も

大して頭も良くない中学に行って

きゃっきゃやってる

羨ましいなぁ

なんで、私じゃダメだったのかなぁ

もう辛いや

頑張ったところで報われないんだから

勉強するのもやめてしまった

成績は学年最下位寸前

友達もいるし、幸せだし

これでいいや

そう、思ったこともあった

でも、ある時ある子に

YOUちゃん小学校の頃は頑張ってたんだね

そう言ってくれた

学年トップの秀才ちゃん

嬉しかった

うん、そうなんだけどね

そう言おうとした時

横から

友達、が

あはは、YOUちゃんは頑張ってた事ないよ‪w‪w‪

確かに、そういった

聞き間違いかと思った

泣きそうだった

この子には届かなかったんだって

この子は分かってくれないんだって

もう誰を信じればいいのかわかんない

誰か

誰か

誰か

助けて

これが

救いようもない馬鹿な私の

唯一の本音









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