白と黒と廃本丸

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長い長い学業と研修を終えて、憧れの審神者になれた。

合格の通知が来た時は本当に本当に嬉しかった。

こんのすけも自分と同じ新人で、出会った時はお互いに頑張ろう！と気合を入れあった。

そして、迎えた本丸就任日。

ゲートを抜けてたどり着いた本丸はお化け屋敷みたいな廃墟で、どう見ても新任の審神者がいて良い場所じゃない。

「......なんですかここ」

口を開いたのはこんのすけ。こんのすけが知らない場所ってやばくないか。

政府から支給された端末は反応せず。

こんのすけが緊急用の連絡を入れるも応答せず。

お互いにひいいいい！と発狂しかけた。こんなの聞いてないよ。

ゲートのバグや本丸IDの入力ミスがおこったとしても、こんのすけの緊急連絡は絶対応答くるはずなのに、と余計に嫌な予感がした。

お互いに身を寄せ合って震えていると、ぎいい、と音を立てて廃墟本丸の門が開かれた。

招かれている。

けれど、とても嫌な予感がする。

それでも自分たちはこの本丸に入るしかなかった。

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