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雪が、降ってきたよ - 2024年4月25日

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空を飛ぶ鬼兵隊の船。
冬場の航空での作業は寒い上に、それに気圧の低さがプラスさえ凍え死ぬかのようだ。


それでも寒さなど感じていないかのように高杉さんは外に出ては船の行き先をまっすぐに見つめている。


いつもの綺麗な着流しと羽織を羽織っている彼に近づいて、「寒くないんですか」とホッカイロをみせる。


「寒くねェよ」と素っ気なく返されるが、それが高杉さんであるのでここでくじけてはこれから先一生ついていけない。



『……冬ですね』

「あァ」



短い返事をもらい、高杉さんを見る。

鼻腔が擽られ、思いっきりくしゃみをしてしまう。
もっと上品なくしゃみをすればよかったと時すでに遅しな鼻を指でつまんですする。



「お前ェこそ寒いんだろ。中に戻ってろ」と指示してくる彼に「高杉さんの隣にいたいんです」と伝えるが、返答はない。


基本無口で余計なことは言わない彼はだから、何も返答がないことは予想していた。目を瞑り、心の中で苦笑を洩らす。



「ーーーこれなら寒くねェだろ」

『え？』




突如、後ろから私を包み込んだ彼。
抱きしめることを一切せず、ただ胸の中に収めて羽織を前に出して私を包み込む。



背中に感じる高杉さんの体温と暖かい羽織。
寒かったのが嘘のように暖かくなり、微笑をもらし「高杉さん好きです」と口から勝手に出ていた。



「そうか」

『高杉さんは私のこと好きですか』

「好きではないな」



そこは敢えて「好き」だと会って欲しかった。
だが、簡単に好きだという人ではない。


少し悲しいけれど、仕方のないことだろうと片付けてしまう。



「好きじゃねぇが愛してるとだけ言っててやらァ」




貴方の胸の中いられるのなら
私は何もいらない
高杉晋助ver.

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