【おそ松】長男さんが好きなんです！【日替わり】

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俺とレンアイ、しよっか？ - 2024年4月25日

□帰り道(※学生松)





「……え、おそ松くん？で合ってるよね？」
「合ってる合ってる。おんなじクラスなのに失礼だなー」


だって。あまりにも唐突だし。そういうキャラじゃないし。下駄箱のとこで待ってるから、なんて言われても信じられるわけなくて。


「え、と……急にどうしたの？あんまり喋ったこともないのに」
「あー、ええと…………一緒に、帰りたいなー……なんて？」
「…………うそぉ」
「嘘じゃねーし！！」


とは言われても、嘘だとしか思えない。なんたって松野家六つ子の長男おそ松くんだ。今日は授業を最後まできっちり受けてるだけでも驚きだったのに、まさか放課後にこんなことがあるなんて。


「信じてよ、ほんとに裏とかないから！！」
「本当？嘘じゃない？一緒に帰るだけ？」
「ほんとほんと！！」
「じゃあ、いいけど……」
「まじ！？やった！！」


……あ。笑った顔は、結構、可愛いんだ。
見当違いな感想を持った。


「じゃ、行こーぜ！！」
「……うん」


そう言って歩いていたのはいいんだけど、隣を歩くおそ松くんがどうにもそわそわして落ち着かない。
どうしたのかな。ちょっと耳が赤いみたいに見えるけど。


「……ねえおそ松くん、」
「ん！？」
「どうしたの？なんか、落ち着かないけど……」
「そりゃ……ね」


落ち着けるわけねぇだろ、と謎の言葉。うーん？


「あ！……の、さ！」
「うん？」
「YOUちゃん、腹減ってない？！」
「え？」
「あー、よかったらそこのマック寄らないかなって……俺腹減っちゃって」
「あ、うん。いいよ」
「まじで！？うーわ、これ、やっべえ、」


ほんとに放課後デートみてえ。

……聞こえないふり、なんてできなくて。でも鈍感なふりもできなくて。上昇していく体温を止めることも、顔を手で覆ってしまうことすら、なぜかできなかった。
だって、だって、……流石に分かってしまう。
私だってこれでも、ずっと見てたんだから。

おそ松くんの学ランの裾を引いて、足を止める。


「あの、……おそ松くん」
「え、YOUちゃん？」
「マック行く前に、ね。ちょっと話したいことがあるんだけど、いい？」
「？うん、いいよ。何の話？」
「……えーっと、ね」


私の、ちいさな恋の話。





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