鈍色の瞳の奥・日替わり【ワールドトリガー】

17種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年4月20日

【荒船哲次】 ｛√Sinple様リクエスト｝


『きょうがっこやすむ。ねつ。よろ。』


それだけが、ＬＩＮＥで送られてきた。

オレは電源を落とし、ため息を一つ。



「おせぇよ…。」



今更遅すぎる連絡。もう授業は一時限目だった。

一人暮らしの幼馴染、YOUが、今日学校にまだ来ていなかったので連絡してみればこのありさまだ。

今日は見舞いにでも行かないとあいつ何も食わなそうだから、行ってやるか…。




・


・



そんなことを考えながら、今日は一日過ごした。

ていうか、あいつが風邪ひくのなんてほんとに珍しい。何年ぶりかなってくらい。

久しぶりすぎるから、軽くからかってやろう。

そんなことを思いながら、あいつのマンションの扉を開けた。


「…おい、きったねぇよ、これじゃ風邪もひくだろ。」

「…てつじ？おは。うるせぇ。」




ごほごほとせきをしながら話をするYOU。…やべ、話かけるんじゃなかったかもな。

熱を聞くと、まだ３８°ほどあるらしい。それは辛いはずだ。



「ったくお前ほんと仕方ねぇな…。ほら、お前の好きなゼリー買ってきてやったから、これ食え。
あと今から台所借りるからな。」

「うぅ…ありがとおかあさん。」

「お母さんじゃねぇよ。」



そんな軽口をたたきながら、冷蔵庫を開けてみる。

うわ見事に冷凍食品ばっか。

おかゆでもとりあえず作るか…。



・


・



作ったおかゆを持っていく。



「…ん？」



「おい、お前大丈夫かよ。」



思わず、そんな風に声をかける。

息は荒く、苦しそうに唸りながら寝ていた。

おかゆをそばに置き、額に手を当ててみる。

あっついな…。



ふぅ、とため息をつき、これからどうするか考える。

病院に連れて行くって言っても車とかねぇしな…。




そんなことを考えていると、ふと、YOUの顔が目に留まる。



唸る声は、耳を刺激する。

真っ赤な唇、紅潮した頬は、元の肌の白さを際立たせている。

はぁ、はぁと苦しそうな息は、アナタしか今はいらない、と言ってくれているようで。

全てが、ひどく官能的に、心に響いた。



「…は。」



ずん、と、何かが落とされたような、響いたような、そんな感覚。

気付けばオレはあいつの部屋から出ていた。



「はぁ…あのままじゃ、やばかった…。」


何故か、今の自分は弱っている幼馴染にひどく興奮していた。

あいつは苦しんでいる。それなのにオレは…。


強く罪悪感を感じ、くしゃりと頭を抱えた。

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