CaLL Me MayBe 〜イナズマイレブンシリーズ〜【日替わり】

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出逢いにマジで感謝 - 2024年4月24日

【ヴァンフェニー・ヴァンプ】
( すみません口調わからないです！ )




ざわめきが絶えない街中は、いつでも冷たい空気で一杯だった。久しぶりに街なんて来たからこの人の多さには驚きだ。まぁいつだって多いけど……、それでも普段こんなところには来ないから。



「キミ可愛いねぇ……ボクらと遊ばない？」

「おいヴァンフェニー、俺は遊ばねぇからな？」
「ナンパはひとりでやるものじゃないんだよ、ガルシャア。わかる？ キミほんっと馬鹿だねぇ」
「うっせぇよ。そもそもなんでこんな街まで来てやることが女ひっかけることなんだよフツウに買いもんすりゃーいいだろ？！」
「だ、か、ら。フツウなんてつまらないだろ？ 女の子いたほうが場は華やかで新鮮になる」


言い合いは止まらない。群れた人の歩く先々にこだまするヴァンフェニーとガルシャアの声。
二人は“普通”より大きい声で言い合っていたのだが、それに何の疑いもなく振り返らぬ人々。

彼らは目立つ容姿であった。


「そこのおにーさんたち」
「あ？ 誰だよ――」



声をかけられてヴァンフェニーはすぐに女の子だと気づき、振り返る。

そこには二人の男よりすこし小さめの女の子がいた。いや、女性というべきか？
きっとまだ未成年だろう。だがもう学生ではないらしい。ピアスに派手な髪色(これは学生でもさほど珍しくはないが)、派手なロック系の格好。

顔はヴァンフェニーの好みであった。ガルシャアはそのことに気づき、じゃあ俺は帰るわ、とそそくさと横断歩道を渡っていった。


「アタシ、おにーさんと遊びたいな？」
「ボクも遊びたかったんだ――」


デパートに着いてすぐに自己紹介となった。

「んじゃーまずは、名前聞こうかな？」
「YOUでっす！ おにーさんは？ 外国人ぽいね？」
「まぁ、外国人なのかな――ヴァンフェニーだよ」


にこりと微笑むヴァンフェニーを見て、YOUもにこっと微笑み返す。笑顔がぎこちない。こういう行為(こと)をはじめて間もないのだろう。
今日はデートだけで帰らしてやろうかな。


「YOU、ねぇ……気に入った、電話番号も聞いていい？」
「えっ……、あ、うん！」
「――よし。ありがとね、夜電話してもいい？」
「全然オッケー！ ――待ってるねっ」


女の子を虜にするのは、やっぱり面白いな――
ヴァンフェニーはYOUと別れてすぐに、にやりと笑った。

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