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混雑している、熱気のこもった店内で。



「相席よろしいですか」の一言で始まる刹那の出会い。



どうか、この時が永遠でありますように。









 刈音と申します。



 ヘタリアで作ってみたかった日替わりです。



 リクエストは受付けますので、どうぞお気軽に。



 ♪相席中のキャラ♪

・イギリス



 ♪相席希望のキャラ♪

・日本
・ドイツ
・イタリア
・アメリカ



 まだイギリスしかできていません。


 申し訳ございません。

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相席、よろしいでしょうか - 2024年4月19日

本日の相席相手は、イギリス様のようです。









.









 「相席、いいか?」



 カフェテリアが混みだす、ランチタイム。しがないOLの私は軽いランチとコーヒーを注文し、本を読みながら待っていた。



 この店で相席は珍しいことではない。どうぞと言って顔をあげると、西洋人の男が向かいの席に腰かけるところだった。



 男は上手に日本語を話している。しかし発音はすこし英語なまりがある。やはり外人だろう。そう考えていると、男は声を掛けてきた。



 「失礼だが、その本はシャーロック・ホームズか?」



 ええ、と空返事をする。突然の問いにうろたえたのだ。



 「やっぱそうか!へぇ、日本でも読まれているんだな」



 『こちらこそ失礼ですが、どちらの方ですか』



 満足そうに笑みを浮かべていた男は少し考えてから、こう答えた。



 「俺はイギリスだ」



 もちろんイギリス出身ということなのだろうが、少し日本語に違和感を感じた。外人だな、と思い受け流す。



 『そうでしたか』



 その時ちょうど私の注文したランチとコーヒーが届き、男との会話も途切れた。男は先程小さなケーキを注文していたが、まだでてこない。



 「日本の食事はうまくていいよな」



 男はポツリと呟いた。そして私は彼がイングランド系の民族であることを悟った。しかし同時に、男がじっと私を見つめていることにも気がついた。



 男は顔をあげた私と目が合うと、途端に気まずそうに頬を赤らめ、下唇を噛んだ。



 「……なんだよ」



 男は私を少しだけ睨むと、居心地悪そうに呟いた。



 「俺、そろそろ行くな」



 まだオーダーが、と言おうとした私の口に指を立て、男はいい放った。



 「いいよ、んなもん…お前にくれてやるさ。………バカ」



 男にどういう心境の変化があったのか、女の私にはよくわからなかった。しかし、男の次の行動に、胸の奥がきゅっとつまるような感覚を覚えた。




 彼は、私の分のレシートも一緒につまんでいった。早足になりながらも、彼は一度私を振り返った。









 「もし、俺が人間だったらな…」






 そんな呟きは、ただの空耳かしら。









.









 お楽しみいただけましたでしょうか。拙作を失礼いたしました。

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作品ジャンル:タレント/アニメ
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作者名:刈音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/  
作成日時:2014年10月21日 23時

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