不透明な記憶の海、垂直に落っこちたそれは、魔法が解けた青いビー玉になって、割れた。
☆
どー。という者です。今回「天体」をテーマに日替わりを企画(あはは)させて頂きました。
素敵な二人の作者様に拾って頂けて嬉しいです。ぱあ。
天体と聞くと受験生のどー。の頭は日周運動やら地軸やら何やらに埋め尽くされてしまいます。
星をみるときくらい、なーんにも考えずに宇宙に浸りたいものですね。
☆
結果一覧 (敬称略)
◯月舘
( 夜明けとペタル : 天月 )
( 凍える夜空 : 伊東歌詞太郎 )
◯りるぽんず*
(思い出ディスタンス : びす)
(ブラックホール・メタファー : いすぼくろ)
◯どー。
( 水平線ポワント : S!N )
( 大気圏でカカト鳴らす : 赤飯 )
( 寂寥感JPG : 【 secret 】 )
☆
素敵な背景画像を見つけてくれた しろひつじ様 ありがとうございます!
7種類の結果パターン
あなたの本日の占い結果です - 2024年4月25日
遥か遠く、何十光年も向こうのことのように思う。
薄れていく幼少の思い出の中で、ただ1つ、鮮明に覚えていることがあった。
「俺ね、明日引っ越すの」
思い出ディスタンス:びす(りるぽんず*)
私は笑った。嘘だよね、と。彼は笑った。本当だよ、と。
道路の舗装はおろか、電灯すらも多く設置されてない田舎に私たちの家はあった。
私と彼は親の目を盗み、小さな公園のブランコに座って明るい夜空の下でキィ、とさびれた音をたてていた。
私の気持ちとは裏腹に、頭上の月や星たちは自己主張よろしく煌き瞬いている。
「何、それ」
「ごめんね」
ブランコの鎖部分をぐっと掴んで、「ばか」と私は俯いた。どうしようもなく、裏切られた気分だった。
「なんか、色々理由があるんだって」
「そんな、」
じわりと目頭が熱くなるのを感じる。
それを見せないようにと私は彼と反対の方に顔をやって、そして空を見上げた。
「綺麗だね」
私の気持ちを知ってか知らずか、隣の彼は呑気に言う。
悲しんでいるのは私だけなのかと、また哀しさがこみ上げてきた。
「また連絡するよ」
「本当?」
「本当。手紙書くよ」
じゃあ、やくそく。そう言って、涙を抑えながらも笑ってお互いの小指を絡めたあの日。
あれから、何年が経っただろうか。――7年、だった気がする。
彼は約束通り、年賀状に加え、新学期の初めには薄いながらも毎回手紙を送ってくれていた。
「YOU先輩の絵、何回見ても綺麗です」
「そう?ありがとう」
「なんていうか、本当に綺麗です。言葉で表せないくらい。本当に私と同じ素材使ってるんですか」
「一緒だよ」
高校生活において2回目である文化祭を迎えた今日、美術部員である私は部室にて数人の部員と各々の仕事をしていた。
「こんな星空、一度でいいから見てみたいです」
「私の家においで、ド田舎だから星が綺麗だよ」
私の思いも、あの日の星空も。今日もこれからも、ずっと変わらない。
キャンバスに閉じ込められた星空を見て、ふっと目を細めた時だった。
「――『思い出ディスタンス』」
遠い、思い出。遠い記憶、あの日の星空を描いた私の絵のタイトル。
その声の聞こえた方へと反射的に振り向くと、そこには。
「……び、す?」
「久しぶり、YOU」
思い出を、キャンバスに閉じ込めて。
美しい思い出よ、いつまでも。
7年経っても変わらない。私は彼――びすの方へと、駆け寄った。
「ばーか、」
私は笑う。
彼との距離は、近い。
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りる - 歌詞さんがなかなか出ない!!笑 (2018年2月1日 9時) (レス) id: 2359b83c7f (このIDを非表示/違反報告)
@雨音(プロフ) - やった!!おせきだ!! (2017年9月2日 12時) (レス) id: 766d2aa77d (このIDを非表示/違反報告)
らむ - いすくんきた!うれしす (2017年2月27日 13時) (レス) id: 3ec3262342 (このIDを非表示/違反報告)
有安結乃 - やった!一発目でシークレットきたー! (2016年4月24日 21時) (レス) id: 26d34fdaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月土ず* x他2人 | 作成日時:2015年10月22日 16時