【銀魂】【日替わり】夜にだけ舞い降りる愛しきひと。

8種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年4月16日

土方十四郎『忘れ物』

今までこの道を振り返る事なく進んできた俺は
きっと、大切なものをいくつも取りこぼしてた。

取り返すことすら叶わぬ、命だって…


☆


暑い残暑に見舞われるなか、垣間訪れる爽やかな風

それを奇としたように現れた懐かしき人物に
煙草の吸殻が小さな音を立てて…地に着いた



「大きくなりましたね。此処も…貴方も。」

「なん、で…アンタがこんな場所に…」

案内したであろう山崎が何を思ってか、にこりとオレに微笑みかけてオレの部屋を後にする


パタリ…。閉じられた襖の音。静まり返った沈黙を破るかのようにYOUは話し始めた


「少しばかり近くに用があったものですから。此処まで遠出した自分への褒美として、会いに来ました」

十四郎さんに。

…そう付け足したYOUに、なんて返せばいいのか分からない。武州で世話になったこの女は、死んだと聞いていたから…


「…怯えますか、それとも逃げますか？どちらでも私は構いません。貴方にもう一度会えましたから」

「……あいかわらずテメェは、良く喋る…」


懐かしき声。漂う甘い香りに、その笑顔は当たり前の様に近くにあったのに

いつしかその全ては風に流れる様に消え去っていた


幾度も繰り返されるあの知らせ。
あの時感じた死に覚えた恐怖と後悔。

隣に在するその壁に怯え、時折壊したくなるほどの愛しささえも覚えたんだ



「…そのくせ、大事な事は…教えねェ…っ」

これは夢が幻か。
死んだはずの奴がこんな場所にいるはずはない



なら、どうして


「かってに…居なくなるんじゃ…ねェよ！…馬鹿ッ」

こんなにくだらない雫が頬を辿り
こんなにも馬鹿げた想いが溢れてるんだろう


「…。」

「ってたんだかんな…！…ずっと…ずっと…ッ」


ごめんと謝る事が無ければ、なにか返事をする事もない。ただ、ただ…彼奴は笑っていたんだ。

前を見なくても分かる、暖かい気配。
もう見る事も触れる事すら叶わなかった人物に、ひと時だけでも同じ時を過ごせるなら



「…っ、YOU」

「言葉より行動！…でしょ？」


それはどれだけ特別で
その時間はどれほど大切なものになるのだろうか。



幾度も触れる唇は冷たくて温まる事はない。
低血圧なの。…それがなんの関係があるのだろう


好きとも愛してるとも
届かない想いを伝えようとは思わない


ただ一つ、折角寄り道してくれたんだ
土産くらいは用意してやるよ





「…また、いつか」

今度は、届く様に。

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ラッキー台詞

沖田総悟「好きですぜ。…アンタの泣き面。」

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