<RKRN>告白しました

35種類の結果パターン

だーれかな - 2024年4月20日

生物委員の先輩

彼女は竹谷先輩と仲がいい

それは仕方ない、同じ学年だ

だけどいい気はしない

「孫兵」

「何ですか」

「もう暗いし…掃除終わってなくても帰っていいよ、私と竹谷でやっとくから」

「いえ、大丈夫です。構わないで下さい」

「そ、そう…」

また冷たくしてしまった

僕は天邪鬼なのかもしれない

でも他の男と二人きりにしたくない

付き合ってもないのに

醜い嫉妬だ

「あ…やべぇ…悪い！俺、明日の実習の準備しなきゃいけねぇんだ！あと二人で頼む！」

二人きり

勿論会話なんてない

当たり前だ、四年間ずっと冷たくしてきた

「…あのさ」

「何ですか」

「何かした？」

「…は？」

「いやぁ、何か嫌われてるなって」

「嫌いじゃないですけど」

「嘘だぁー」

食い気味に答えたら苦笑いされた

「いいのよ、嫌いって言っても。私もその方がスッとする」

「スッとって、何です」

「…こっちの話、気にしないで」

「先輩は、」

「ん？」

「先輩は僕のこと嫌いじゃないんですか」

少しばかり動揺したのか、目が少し大きく開いた

「別に、嫌いじゃないわよ」

「じゃあ好きですか」

「なん、で…そんなこと…」

「嫌いじゃないなら好きなのかと」

突拍子もないことを聞いたら先輩が物凄く動揺し始めた

実は心底嫌いだったとか

そんな理由で動揺しているのなら聞かなきゃ良かった

「…す、好きだけど！？虫好きなところとか、ちょっとロマンチストなとことか…！」

「え」

「何！？気づいてたの！？嘘でしょ！」

この人は何をいっているのだろうか

これは僕の都合の良い妄想だろうか

「…あんなに悪態つかれて、よく好きになりましたね」

「…まぁ、ね。…あ、もう諦めてるから気にしないで」

「僕が貴女に悪態をついていた理由わかりますか？」

「え、…嫌い、だから…でしょ」

「もし照れ隠しだって言ったら、もし僕が貴女を好きと言ったら、どうしますか」

好きだと言われたのにも関わらず逃げ腰な僕は本当に情けない

「先輩？…先輩！」

白目向いて天を仰いでいる

怖い

「はっ！気絶しちゃった。あの…もし、って…保険かけてない？」

「バレましたか。じゃあ好きです、結婚して下さい」

「…うん…、うん？…あ！？結婚！？」

「嫌なんですか」

「い、嫌じゃない」

「随分食い気味に答えますね」

「す、好き、だから」


ロマンチスト

だけど天邪鬼

彼女の好きの二文字に

心動かされ

想い告げ

確かに触れた人肌の愛

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