【独立した王国】クルーエルが皆に質問するようです

5種類の結果パターン

今日の犠牲者は誰？ - 2024年4月20日

【標的:ナイト Part2】

「それじゃあそろそろ質問にいってみようか」

「……もう帰れよ」

もう勘弁してくれ。これ以上疲労を溜めたくない。
しかし、奴はそんなに甘くない。

「まず一つ目。好きなタイプは？」

「唐突だな。オイ」

いきなりかよ。
まぁ、答えやすい質問で助かる。

「レディは皆好きだ！」

「見境がないんだね」

「その言い方やめろよ」

美しい物を愛でて何が悪い。

「メートヒエンは別みたいだけどねぇ」

「何か言ったか？」

「いや別に。ヒッヒッ」

……不気味だな。

「じゃあ、次。この組織に入った理由……っと、これはあれだね。親に勘当されたんだろう？」

「違ぇよ。俺が自分の意思で家を出たんだ」

「勘当されたんだろう？」

「だから違うって！」

あんな家こっちから願い下げだ。レディを口説けないなんて、あり得ねぇ。

「はいはい。じゃあ、そういうことにしておいてあげるよ」

仕方ないね。なんて言う奴にやけにイラつく。

「どうしてナイトはそんなに女の子が好きなんだい？」

どうしても何も

「レディを愛でるのは紳士として当然だろ」

「君の中の紳士像は間違ってると思うよ」

「どこが？」

間違ってなんかないだろ。

「根本的なところが、かな」

諭すように奴は言う。

「そもそも、挨拶変わりに女性を口説く紳士なんていないだろう？」

シャドウにも同じことを言われた気がする。
皆していったい何なんだ？

と、疑問符を飛び交わせていると

「まぁ、それはいいとして、初恋の相手がドールって本当かい？」

「っ！ 何言ってんだよ！」

いきなり何を言いだすんだ、こいつは。

「昔、ドールに会って一目惚れしたんだろう？ スピリットから聞いたよ」

「なんで知ってんだよ、あいつ！」

「おや、自分で教えたんじゃないのかい？」

「教えるわけないだろ！」

あんな黒歴史、好んで人に話したりなんかするか。
ドールちゃんは好きだけど、流石に男に一目惚れしたってのは複雑だ……。
何考えてたんだよ、あの時の俺。

……まぁ、ドールちゃんはレディだからいいか。

と、多少無理矢理納得した時、奴が口をひらいた。

「彼はどこで情報を手に入れたんだろうねぇ？ それはそうと、最後の質問をしていいかい？」

「ああ」

やっと終わるのか。早くしてくれ。
そう思っていると、奴は今日一番の笑顔で言い放った。

「今回のレポートはいつ出すんだい？」

またお仕置きしなきゃいけないねぇ。
の一言に血の気が引くのを感じた。

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