日替わり日記

5種類の結果パターン

今日のキャラ - 2024年4月23日

中也は書類とにらめっこをし、溜息を吐き、コーヒーを飲んでまた溜息を吐いた。

「こりゃ、重傷だな」

と云うのも、全てYOUの所為である。

最近通い始めたマフィア傘下のバーのバイトであるYOUに中也は惹かれていた。

何処に如何惚れたのか、判らないが、最近いつも考えてしまう。

「帰り、寄るか」

そう心に決め、書類整理を始めた。

〆

カランコロンと、鈴の音が店内に鳴り響いた。

「いらっしゃいませ」

いつものようにそう云ってから、あっ、と胸が高鳴った。

最近毎日来る人が居た。

確か名前は…。

「中原さん、今日も来て下さったんですね」

「ここの葡萄酒(ワイン)は美味いからな」

「ありがとうございます」

そう云い乍ら、中也はいつものカウンター席に座った。

「いつもの、頼む」

「かしこまりました」

そう答え乍ら、YOUは胸が爆発しそうだった。YOUもまた、中也に恋心を抱いていた。

彼の一挙一動が、美麗でずっと眺めていても飽きなかった。

ふと、中也が顔を上げ、此方を見た。

「如何した?」

手が止まっているのを不思議に思ったのだろう。

少し首を傾げ、YOUを見た。

「あ、いえ」

慌てて視線を逸らし、作業に入った。

葡萄酒(ワイン)の入った瓶を開け、グラスに注ぐ。

「どうぞ」

「ありがとう」

中也はグラフを受け取ると、ゴクリと飲んだ。

頰が少し赤く染まる。相変わらず酔いが回るのが早い。

構わず、中也は一口二口と飲み進める。

グラスの葡萄酒(ワイン)が無くなった頃には、既に出来上がっていた。

「なぁ、YOU」

名前で呼ばれ、ドキッとする。

「な…んですか?」

中也がそっと手を伸ばしYOUの頰に触れた。

かっ、と顔が熱くなる。

「かわいいな」

「へ?」

一瞬驚いて、すぐに冷静になった。

中也は酔っているのだ。ただ単に揶揄って居るだけだろう。

「お上手ですね」

何か気が触ったのか、中也は少し眉をひそめた。

「手前、本気と思ってねえだろ」

「え?」

如何云う意味か、尋ねようとして口を開く。

中也は、突然YOUの顔を引き寄せ、唇を押し付けた。

突然のことに驚き、YOUは目を見開いた。

しばらくして、離れた。

漸く頭が追いつき、今起きたことを理解した。

「な!へ⁉何で…」

「何でだぁ?」

中也が、顔を顰めた。

それから顔を逸らし、少し頰を染めた。

「それくらい、自分で考えろ」

YOUは頰を真っ赤に染めた。

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