遊郭のお誘い【日替わり】【歌い手】

17種類の結果パターン

今晩は…… - 2024年4月19日

「ほんまありえへんよな、頭おかしいんちゃう？」

「はぁ……確かに……。
……あのセンラさん、」


「ん？」

「なんで私今、愚痴聞かされているんでしたっけ」


「あ、ほんまやん」



センラさんの所へ来て早1時間。
来た時には既にもうベロベロに酔っていて、ずっと愚痴を聞かされていた。

主に女関係。



「……ちなみにセンラさん、その女の人達のこと、どう思ってるんです？」

「そんなこと聞かれてもなぁ、どうも思ってないねん、別に。客やし。」



吐き捨てるようにそういうセンラさん。
……そういうこと客に言ってもいいのか？



「？なんやねんその顔」

「いや……私も一応客なんですけど……いいのかなって……」

「あー、愚痴、嫌やった？やめるわ、ごめんな？」

「いやそうじゃなくて……。
どうも思ってないって面と言われるのはちょっと……私でもメンタルが……。」



癒されたいと思って来てて、別に好かれようと思って来てるわけじゃないんだけれども、流石にすこし傷つく。




「は？何言うてんねん、YOUのことなんとも思ってないわけないやん、アホなん？」



当たり前かのようにそう言って、酒をぐい、と1口。



「センラさん……今私キュンってしました……」

「こんだけで？ほんまに？YOU、オレオレ詐欺とか引っかかりそうやね」



と、お酒で顔を赤くしながらケラケラと笑うセンラさん。
今日はよく笑うなぁ。お酒ってすごい。




「そ、そんなことないですよ、センラさんだからですし」


なんとかセンラさんに反撃しようとそう言うと、驚いたような顔をして、


「……ほぉん」


と、気の抜けたような声。
……もしかして。



「……ふふ、もしかして効果アリ、ですか？」


嬉しい気持ちをなんとか抑えながら聞く。今回は1本取ったぞ。


と思ったのだが


「いや、告白、すごいなぁって。
前から気づいとったで？俺が好きなこと」



…カウンター攻撃を食らってしまった。
よくこんなこと、自信満々に言えるなぁ、
センラさんじゃなかったら多分許されてない


「……いや別に？そんなこと？ないですけれど？」

「隠さんくても…。YOUが俺のこと好きなん、知っとるで？別に。
YOUは俺のこと好きで、俺もYOUのこと好きやから……。
えーっと、なんて言うんやっけ……。」


わざとらしく悩む素振りを見せるセンラさん。



「あ、両想い……やね？ふふ」



ふ、と軽く微笑むセンラさん。

……多分この人、ドキドキさせる天才だ。

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